計画相談支援の現場では、「モニタリングはどのくらいの頻度で行えばよいのか」「決まった様式はあるのか」といった疑問を持つ経営者・管理者・サービス管理責任者の方も少なくありません。実施頻度や様式の考え方を曖昧なまま運用してしまうと、記録の不備や報酬算定上のリスクにつながることもあります。
この記事では、計画相談支援におけるモニタリングの目的や実施タイミングの考え方、モニタリングシートに盛り込むべき項目、様式に関する注意点、現場でよくある疑問までをまとめて解説します。
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カンタン要約:計画相談支援のモニタリングとは?
- モニタリングとは、サービス等利用計画の内容が利用者の状況やニーズに合っているかを定期的に確認し、必要に応じて見直すプロセスで、計画担当者(相談支援専門員)が実施します。
- 実施頻度は一律ではなく、サービスの種類や利用者の状況に応じて、毎月・3か月ごと・6か月ごとなど市町村が個別に設定します。
- モニタリングシートに国が定めた全国統一様式はなく、自治体が参考様式を示している場合があるため、事前に確認して作成することが大切です。
計画相談支援におけるモニタリングとは?
モニタリングは、利用者ごとに作成した個別支援計画やサービス等利用計画について、その内容が利用者の状況やニーズに合ったものであるかを定期的に確認するプロセスのことです。事業所での支援を通じて利用者の能力や環境に変化が生じた場合には、再度計画を見直してより利用者に合った状態に修正していきます。
また、個別支援計画のモニタリングはサービス管理責任者が、サービス等利用計画のモニタリングは計画担当者が実施します。
計画相談支援のモニタリング実施のタイミング
モニタリングはサービス等利用計画の内容と、実際の支援を経た利用者の状況・状態を評価するものです。実施の頻度は全利用者一律に「1か月に1回」と定められているわけではなく、利用しているサービスの種類や利用者の心身の状況などを勘案し、指定特定相談支援事業者(相談支援専門員)による提案を踏まえたうえで、市町村が個別に設定します(障害者総合支援法施行規則第6条の16)。
厚生労働省の「介護給付費等に係る支給決定事務等について」(事務処理要領)で示されている「モニタリング実施標準期間」は、主に以下のような区分になっています。
- 支給決定または支給決定の変更によりサービスの種類・内容・量に著しい変動があった者:利用開始日から起算して3か月間、毎月ごと
- 療養介護、重度障害者等包括支援、施設入所支援を除くサービスまたは地域定着支援を利用する者のうち、施設からの退所等に伴い一定期間集中的な支援が必要な者、単身世帯や家族の障害・疾病等により自ら事業者等との連絡調整を行うことが困難な者、重度障害者等包括支援に係る支給決定を受けることができる者:毎月ごと
- 居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、短期入所、就労移行支援、自立訓練、就労定着支援、自立生活援助、共同生活援助(日中サービス支援型に限る)を利用する者、および65歳以上で介護保険におけるケアマネジメントを受けていない者:3か月ごと
- 上記のいずれにも該当しない、療養介護、重度障害者等包括支援、施設入所支援の利用者、その他の障害福祉サービス・地域定着支援の利用者、地域移行支援の利用者:6か月ごと
これらはあくまで標準期間であり、一律に当てはめるのではなく、相談支援専門員がアセスメントで把握した利用者の状況を踏まえて個別に設定するべきものとされています。また、支給決定の有効期間の終期月には、必ずモニタリングを実施しなければならない点にも注意が必要です。
計画相談支援のモニタリングシートとは?
モニタリングシートは、実際にモニタリングを行ったことで見てきた利用者の変化や、新たな課題の見直しなどのポイントを整理し、まとめる書類のことです。国が全国一律で定めた統一様式はなく、都道府県や市町村が参考様式を案内しているケースが多いため、様式に迷う場合は管轄の自治体に確認するとよいでしょう。
モニタリングシートに盛り込む項目
モニタリングシートには、一般的にサービス等利用計画と連動して記載する項目と、モニタリング用の項目があります。
具体的には、以下のような内容を記載します。
個別支援計画と連動する項目
- 短期~長期目標の達成度
- 利用者の満足度
- 支援計画の進捗
- 支援の効果
- 支援の適正さ
- 支援を通した利用者の反応
- 支援計画の見直しの要否や変更点
モニタリング用項目
- 氏名、生年月日、住所などの基本情報
- モニタリング実施者と同席した職員の氏名
- モニタリングの日時
- 利用者の状況 など
計画相談支援のモニタリングの注意点
モニタリングでは利用者の状態や変化と、個別支援計画時にたてた支援内容に乖離がでていないかを確認する必要があります。
また、利用者自身やその家族のニーズにも変化がある場合があるので、そうした変化を的確に捉えモニタリングシートに反映しましょう。
モニタリングを通して、新たな課題や目標の変更が発生する場合もあります。
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計画相談支援のモニタリングに関するよくある質問
Q. モニタリングを期日までに実施できなかった場合、どうなりますか?
A. モニタリングを実施していない月は、その月の継続サービス利用支援費を請求することができません。仮に未実施のまま誤って請求していた場合は、運営指導等で発覚した際に報酬の返還が必要になることがあります。やむを得ない事情で訪問が難しい場合は、早めに利用者や関係機関と日程調整を行い、その経緯を記録に残しておくことが望まれます。
Q. モニタリングの結果、支援内容を変更したい場合はどのような手続きが必要ですか?
A. モニタリングにより支援目標や支給量の見直しが必要と判断した場合は、サービス等利用計画の変更案を作成し、必要に応じてサービス担当者会議を開催したうえで、市町村へ変更申請の手続きを行います。シートへの追記だけで終わらせず、計画そのものの更新につなげることが大切です。
Q. 利用者の状況から、モニタリング期間を標準期間より短く設定すべきと判断した場合、どのように手続きを進めればよいですか?
A. 相談支援専門員が、利用者の心身の状況や生活環境の変化など具体的な理由を整理したうえで、市町村の窓口へ相談する形で進めます。多くの場合、次回のサービス等利用計画の見直しにあわせて提案することになり、認められれば受給者証の記載が更新され、以降はその期間で運用します。
まとめ
ここまで、計画相談支援のモニタリングについて、実施タイミングの考え方や様式の有無、シートに盛り込む項目を中心に解説してきました。モニタリングの実施頻度は一律ではなく、利用者ごとの状況やサービスの種類に応じて市町村が個別に設定するものであるため、標準期間の考え方を正しく理解したうえで、期日を意識した運用を行うことが大切です。また、様式に決まった形式がない分、必要な項目を過不足なく盛り込んだ記録を残せているかを日頃から見直しておくと安心です。
サービス等利用計画作成時の内容が利用者のニーズや状況に合っているかを確認するモニタリングは、見直しなども含め、利用者とその家族を支援する上でも重要な役割を担っています。事業所の状況に応じて、記録・請求ソフトの活用も含めた運用体制の整備をあわせて検討してみてください。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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