就労移行支援の開業をお考えの方の中には、「契約書のひな形を無料でダウンロードしたい」という方や、「契約時にはどんなことに注意すればいいの?」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、就労移行支援において利用者との契約時に必要な契約書の概要と、利用者・家族と契約するまでの流れ、契約を取り交わす際の注意点などについてご紹介します。ぜひ最後までお読みください。
カンタン要約:就労移行支援の契約書とは?
- 就労移行支援の契約書とは、サービス提供前に事業者と利用者間で交わす法的拘束力をもつ書面で、契約期間・サービス内容・料金などを記載します。
- 運営基準では契約前に重要事項を記した文書を交付して説明し、利用者の同意を得ることが求められており、重要事項説明書とあわせて作成・保管します。
- 契約は利用者・家族との面談、書類準備、説明・締結という流れで進み、内容の不備は運営指導で指摘される可能性があるため注意が必要です。
就労移行支援の契約書とは
契約書は、就労移行支援を提供するにあたって、事業者と利用者の間で交わす法的拘束力をもつ書面です。運営基準に「内容及び手続の説明及び同意」という項目が定められているため、サービスの提供をする前には、必ず契約書の内容を説明し、保護者の同意を得ることが求められています。 この説明・同意義務は、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準」(平成18年厚生労働省令第171号)第9条(内容及び手続の説明及び同意)に基づくもので、就労移行支援を含む各サービス種別の運営基準においても準用されています。
就労移行支援の契約書と重要事項説明書の違い
契約書はサービス事業者と利用者の間で交わされる法的な書面である一方、重要事項説明書は、契約の際に利用者が適切な判断ができるような重要事項を記載した書類です。
どちらも契約時に作成し、その内容を利用者へ説明して、同意を得てお渡しすることになりますが、記載している内容が異なります。
重要事項説明書についての記事はこちらの記事もご覧ください。
契約書に記載する項目
契約書には、下記のような項目を記載します。
- 契約の目的
- 契約期間
- 提供するサービスの内容
- 相談・苦情対応
- 秘密保持
- 料金 など
就労移行支援で利用者と契約するまでの流れ
事業所が利用者やご家族と契約を結ぶまでの流れは次の通りです。
- 契約に必要な書類のひな形を作成
- 利用者またはご家族と面談
- 契約書・重要事項説明書の印刷と準備
- 説明・契約
それでは、段階ごとに詳しくみていきましょう。
①契約に必要な書類のひな形を作成
まずは提供するサービスに合わせ、重要事項説明書や契約書のひな形を作成します。
特に契約書などは重要な書類なため、内容に不安がある場合は所轄官庁に相談しましょう。
また、利用者・ご家族への説明の際には事業所のパンフレット等を用いて説明すると理解がスムーズです。事前に用意できるとよいでしょう。
②利用者またはご家族と面談
次に、利用者ご本人またはご家族との面談を行います。
面談の際には次のような情報をヒアリングします。
- 現在の健康状態や生活状況
- サービスの利用開始時期や希望する曜日
- 他の障害福祉サービス等の利用状況
- 利用者本人・ご家族の要望
そして、事業所が提供するサービスの内容や提供範囲などについて説明を行い、利用申込の意思を確認します。
③契約書・重要事項説明書の印刷と準備
面談後は、ヒアリング内容をもとに重要事項説明書と契約書を準備します。
誤字脱字や記載漏れがないかを丁寧に確認した上で印刷しましょう。重要事項説明書と契約書は二部ずつ作成します。
④説明・契約
準備した書類をもとに重要事項の説明と契約の締結を行います。契約時は、重要事項説明書と契約書、パンフレット等を用いて契約の内容を説明し、利用者またはご家族の同意を得て、契約を取り交わすことになります。
同意を得られたら、重要事項説明書と契約書に利用者の署名・捺印をいただきます。
署名や捺印をいただいた重要事項説明書・契約書の二部のうち、一部は事業所で保管し、もう一部は利用者またはご家族へ渡しましょう。
就労移行支援で利用契約を交わす際の注意点
ここでは、就労移行支援の契約書に関する注意点をご紹介します。
契約書は、サービス種別によって記載すべき内容が一部異なります。他サービス種別の契約書について知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
- 障害福祉サービスにおける契約書とは?書き方も解説【無料のひな形ダウンロード】
- 就労継続支援A型における契約書とは?書き方も解説【無料のひな形ダウンロード】
- 就労継続支援B型における契約書とは?書き方も解説【無料のひな形ダウンロード】
- 就労定着支援における契約書とは?書き方も解説
数値などのミスがないようにする
契約書には電話番号・住所などの事業所情報など数値を用いた内容を多く記入することになります。
入力した内容にミスがないか、最新の情報になっているかなど数値の内容に間違いがないよう契約前にしっかり確認しましょう。
利用者・ご家族に分かりやすく記載する
契約書を作成する際には、利用者やそのご家族が書類の内容を理解しやすいように作成します。
具体的には以下のことに気を付けましょう。
- 文章は極力平易な文書で記載し、専門用語等には解説を加える。
- フォントの種類やサイズを見やすく調整する。
不備があると運営指導で指摘を受ける可能性も
契約書に不備がある場合、運営指導で指摘を受ける可能性があります。運営指導では「利用者やその家族へ説明を行い、同意を得ているか」などを契約書と照らし合わせながら確認されることがあります。
日頃から不備がないように適切な書類作成と契約手続きを心掛けましょう。
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※契約書は就労移行支援専用のものではありません。 ※こちらのひな形に関しては、ユーザー様の責任にてご利用ください。 また、ご利用の際には、行政からの通知、事業所の最新の状況等に応じて、項目や内容を編集してください。
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よくある質問
Q. 契約書と重要事項説明書は、どちらも必ず作成する必要がありますか?
はい。契約書は事業者と利用者間の法的な合意内容を定める書面、重要事項説明書は利用者がサービスを選ぶ際に必要な重要事項を説明するための書面で、それぞれ役割が異なるため、どちらも作成し、説明のうえ同意を得る必要があります。
Q. 利用者本人の判断能力に不安がある場合、契約はどのように進めればよいですか?
ご本人の判断能力に応じた配慮を行いつつ説明を行い、必要に応じてご家族や成年後見人等に同席いただいた上で同意を得ることが望まれます。
Q. 契約書や重要事項説明書は電子的な方法で取り交わすことも可能ですか?
利用者の同意を得た上で、一定の要件を満たす電磁的方法により提供することも認められています。具体的な要件は最新の通知等をご確認ください。
まとめ
ここまで、就労移行支援の契約書の具体的な内容をはじめ、契約時の流れとしておくべき準備、契約書を作成する際の注意点などについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
無料でダウンロードできる契約書のひな形をご用意しましたので、ダウンロードしていただき、ご活用いただけると幸いです。
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