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ADHDとは?特徴やASDとの違い、支援方法について解説

公開日: 更新日:
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ADHDとは?特徴やASDとの違い、支援方法について解説
橋本 直樹
この記事の監修者
橋本 直樹 株式会社ほっとナビ 取締役訪問看護 事業部長

1996年から精神科病院での勤務を経て看護師資格を取得し、急性期・慢性期・依存症治療など幅広い精神科領域で約30年のキャリアを積む。2014年に精神科訪問看護ステーションを開設し、現在18拠点を展開。医療・福祉・就労準備支援を一体的につなぐ「切れ目のない支援体制」の構築を目指し、地域精神医療と障害福祉の連携強化に尽力している。

近年、「発達障害」という言葉を耳にする機会が増え、医療・福祉・教育の現場でも理解と支援の重要性が高まっています。その中でも代表的なものとして知られているのが、ADHD(注意欠如・多動症)とASD(自閉スペクトラム症)です。

一方で、実際の支援現場では「ADHDとASDの違いが分かりにくい」「どのように関わればよいのか悩む」という声も少なくありません。特性の理解が不十分なまま対応すると、本人が強い生きづらさを感じたり、周囲との関係悪化につながることもあります。

本記事では、ADHDの特徴やASDとの違い、具体的な支援方法について、障害福祉に携わる方に向けて分かりやすく解説します。

ADHDとは?

ADHDは「Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder」の略で、日本語では「注意欠如・多動症」と呼ばれます。発達障害の一つであり、幼少期から特性がみられることが多いですが、大人になってから診断されるケースも増えています。

ADHDの主な特徴は、以下の3つです。

① 不注意

  • 忘れ物が多い
  • 話を最後まで聞き続けることが難しい
  • 予定や約束を忘れてしまう
  • ケアレスミスが多い
  • 整理整頓が苦手

本人は「頑張ろう」と思っていても、注意を持続させることが難しく、周囲から「やる気がない」と誤解されることがあります。

② 多動性

  • 落ち着きなく動き回る
  • 座っていても手足を動かしてしまう
  • 静かに過ごすことが苦手

子どもに多くみられる傾向ですが、大人の場合は「頭の中が常に忙しい」「じっとしていると落ち着かない」といった形で現れることもあります。

③ 衝動性

  • 思いついたことをすぐ口に出す
  • 順番を待つことが苦手
  • 衝動買いや感情的な行動をしてしまう

結果を考える前に行動してしまうため、対人関係のトラブルにつながる場合があります。

ASDとの違い

ASDは「Autism Spectrum Disorder(自閉スペクトラム症)」の略称です。主な特徴として、対人コミュニケーションの苦手さや、強いこだわり、感覚の偏りなどがあります。

ADHDとASDは同じ発達障害に分類されますが、特性には違いがあります。

ADHDの特徴

  • 注意が散りやすい
  • 行動が衝動的
  • 忘れ物やミスが多い
  • 状況に応じて興味が変わりやすい

ASDの特徴

  • 対人関係や空気を読むことが苦手
  • 予定変更が苦手
  • 特定の物事への強いこだわり
  • 感覚過敏・感覚鈍麻がみられることがある

例えば、ADHDの方は「やるべきことを忘れてしまう」ことが課題になりやすい一方、ASDの方は「予定変更そのものが大きなストレスになる」ことがあります。

ただし、実際にはADHDとASDの特性を併せ持つ方も少なくありません。そのため、「診断名」だけで判断するのではなく、「その人がどのような困りごとを抱えているか」を丁寧に把握することが重要です。

周囲の誤解が二次障害につながることも

発達障害の方は、特性そのものだけではなく、「理解されない苦しさ」によって大きなストレスを抱えることがあります。

例えば、

  • 「怠けている」
  • 「空気が読めない」
  • 「努力不足」

などと否定され続けることで、自信を失い、不安障害やうつ状態などの二次障害につながるケースもあります。

特に精神科訪問看護や相談支援の現場では、「できないこと」だけを見るのではなく、「なぜ難しいのか」という背景理解が非常に重要になります。

支援で大切なポイント

① 本人を責めない環境づくり

「どうしてできないの?」ではなく、「どうすればやりやすくなるか?」という視点が大切です。

ADHDの方に対しては、

  • 予定を視覚化する
  • やることを細かく分ける
  • リマインダーを活用する

など、環境調整が有効とされています。

一方ASDの方には、

  • 予定変更は事前に伝える
  • 曖昧な表現を避ける
  • 見通しを示す

といった関わりが安心感につながります。

② 「できている部分」を評価する

失敗体験が多い方ほど、自尊心が低下している場合があります。

そのため、

  • 時間通りに来られた
  • 相談できた
  • 最後まで話を聞けた

など、小さな成功体験を積み重ねる支援が重要です。

③ 多職種で連携する

発達障害支援では、医療・福祉・家族・就労支援など、多職種連携が欠かせません。

例えば、

  • 主治医による診断や薬物療法
  • 訪問看護による生活支援
  • 相談支援専門員による制度調整
  • 就労支援による環境整備

など、それぞれの役割を共有することで、本人にとって安定した支援体制を構築できます。

まとめ

ADHDやASDは、「性格」ではなく脳機能の特性によるものです。本人の努力不足として捉えるのではなく、特性理解に基づいた支援を行うことが重要です。

また、同じ診断名でも困りごとは一人ひとり異なります。支援者には、「何が苦手か」だけではなく、「どのような環境なら力を発揮しやすいか」を一緒に考える姿勢が求められます。

障害福祉に携わる私たちが特性への理解を深めることで、本人が安心して地域生活を送れる支援につながっていくのではないでしょうか。

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この記事の執筆者
かべなしメディア編集部 株式会社エス・エム・エス

事業者への記録・請求ソフト導入支援経験者や、障害福祉・介護業界に長く携わるメンバーが在籍。障害福祉サービス事業所の開業、経営、日々の運営業務に役立つ情報を発信しています。

※掲載内容はすべて記事公開時点のものです。

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