新たに生活介護の運営を検討されている方や、これから生活介護事業への参入を考えている方の中には、「生活介護の報酬について知りたい」「基本的な報酬の考え方を理解したい」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、生活介護の報酬の算定構造や、報酬額・利用者負担額の計算方法などについて解説します。
ぜひ最後までお読みください。
また、事業所運営に密接に係る内容として、「令和8年度臨時報酬改定」は事業所を運営する上で無視できない話題です。
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カンタン要約:生活介護の報酬算定構造とは?
- 生活介護の報酬は、利用定員・サービス提供時間・障害支援区分で決まる基本報酬に、加算・減算を加えて算出した「単位数」がもとになります。
- この単位数に、地域区分(1級地〜7級地・その他)の上乗せ割合とサービスの人件費割合で決まる「1単位あたりの単価」(生活介護は10円〜11.22円)を掛けて報酬額を算出します。
- 入浴支援加算や重度障害者支援加算などを組み合わせて人員体制を手厚くすると、1人1日あたりの単価や月間の報酬総額が大きく変わります。
生活介護の報酬とは
生活介護の報酬とは、事業所が利用者に対してサービスを提供したことによって得られる金銭のことを指します。
生活介護の算定構造
生活介護の報酬は、「サービスごとに算定した単位数(基本報酬+各種加算)」と「1単位あたりの単価(10〜11.22円)」の掛け算で算出し、原則としてその9割を国保連へ、残り1割(世帯の所得に応じた上限あり)を利用者へ、それぞれ請求します。
なお、生活保護受給世帯や市町村民税非課税世帯(低所得)の場合は、負担上限月額が0円となり、利用者負担は発生しません。
基本報酬
障害福祉サービスごとに単位数で設定された、報酬の基礎になるものです。サービス提供の単価としての大部分を担っており、3年に1回の報酬改定にて変更・調整される場合があります。サービス種別ごとの基本報酬はこちらをご覧ください。
加算・減算
基本報酬を算定する上で必要な指定基準に加え、さらに手厚いサービス提供体制を整えた事業所や特別な対応を行った事業所に対しては、所定の基本報酬にさらに単位数を追加して算定することができます。これを「加算」と言い、サービス種別ごとに算定できる加算の種類が決められています。
逆に、指定基準を満たしていない状態が一定期間続いた場合、基本報酬から単位数が減らされ、満額で請求できなくなります。これを「減算」と呼びます。
報酬の請求額の算出
「1.基本報酬」については、障害福祉サービスごとにベースとなる報酬体系が異なるため、 「サービスごとに算定した単位数(基本報酬+各種加算)」 と 「1単位あたりの単価(10〜11.22円)」 の掛け算で算出します。
<算出のイメージ>
![]()
それぞれの要素を詳細に見ていきましょう。
1単位あたりの単価
1単位あたりの単価は、地域ごとに定められる上乗せ割合とサービス種別によって定められる人件費割合から算定されます。単価の一覧表は以下のとおりです。
生活介護の場合は、人件費割合は61%に設定されています。
<1単位当たりの単価一覧表>
| 地域区分
(上乗せ割合) |
人件費割合
61% |
|---|---|
| 1級地(20%) | 11.22円 |
| 2級地(16%) | 10.98円 |
| 3級地(15%) | 10.92円 |
| 4級地(12%) | 10.73円 |
| 5級地(10%) | 10.61円 |
| 6級地(6%) | 10.37円 |
| 7級地(3%) | 10.18円 |
| その他(0%) | 10円 |
また、1単位の単価は下記のような計算式で算出されています。
![]()
「1単位の単価」の算出に使用される「人件費割合」や「地域区分の上乗せ割合」は下記の通りです。
<障害福祉サービスの地域区分>
| 地域区分 | 都道府県 | 市町村 |
|---|---|---|
| 1級地(20%) | 東京都 | 特別区 |
| 2級地(16%) | 東京都 | 町田市 |
| 狛江市 | ||
| 多摩市 | ||
| 調布市 | ||
| 神奈川県 | 横浜市 | |
| 川崎市 | ||
| 大阪府 | 大阪市 | |
| 3級地(15%) | 埼玉県 | さいたま市 |
| 和光市 | ||
| 千葉県 | 千葉市 | |
| 成田市 | ||
| 浦安市 | ||
| 東京都 | 八王子市 | |
| 武蔵野市 | ||
| 三鷹市 | ||
| 青梅市 | ||
| 府中市 | ||
| 小金井市 | ||
| 小平市 | ||
| 日野市 | ||
| 東村山市 | ||
| 国分寺市 | ||
| 国立市 | ||
| 福生市 | ||
| 清瀬市 | ||
| 東久留米市 | ||
| 稲城市 | ||
| 西東京市 | ||
| 神奈川県 | 鎌倉市 | |
| 厚木市 | ||
| 愛知県 | 名古屋市 | |
| 刈谷市 | ||
| 豊田市 | ||
| 大阪府 | 守口市 | |
| 大東市 | ||
| 門真市 | ||
| 兵庫県 | 芦屋市 | |
| 4級地(12%) | 茨城県 | 牛久市 |
| 埼玉県 | 志木市 | |
| 千葉県 | 印西市 | |
| 船橋市 | ||
| 習志野市 | ||
| 東京都 | 立川市 | |
| 昭島市 | ||
| 東大和市 | ||
| 神奈川県 | 相模原市 | |
| 藤沢市 | ||
| 逗子市 | ||
| 海老名市 | ||
| 横須賀市 | ||
| 三浦市 | ||
| 大阪府 | 四條畷市 | |
| 豊中市 | ||
| 池田市 | ||
| 吹田市 | ||
| 高槻市 | ||
| 寝屋川市 | ||
| 箕面市 | ||
| 兵庫県 | 神戸市 | |
| 西宮市 | ||
| 宝塚市 | ||
| 5級地(10%) | 茨城県 | 水戸市 |
| 日立市 | ||
| 土浦市 | ||
| 石岡市 | ||
| 取手市 | ||
| つくば市 | ||
| 守谷市 | ||
| 龍ヶ崎市 | ||
| 埼玉県 | 朝霞市 | |
| 新座市 | ||
| ふじみ野市 | ||
| 川口市 | ||
| 草加市 | ||
| 戸田市 | ||
| 八潮市 | ||
| 千葉県 | 袖ケ浦市 | |
| 市川市 | ||
| 松戸市 | ||
| 佐倉市 | ||
| 市原市 | ||
| 八千代市 | ||
| 四街道市 | ||
| 栄町 | ||
| 東京都 | 羽村市 | |
| あきる野市 | ||
| 日の出町 | ||
| 神奈川県 | 平塚市 | |
| 小田原市 | ||
| 茅ヶ崎市 | ||
| 大和市 | ||
| 伊勢原市 | ||
| 座間市 | ||
| 綾瀬市 | ||
| 寒川町 | ||
| 愛川町 | ||
| 葉山町 | ||
| 愛知県 | みよし市 | |
| 知立市 | ||
| 豊明市 | ||
| 滋賀県 | 大津市 | |
| 草津市 | ||
| 栗東市 | ||
| 京都府 | 京都市 | |
| 長岡京市 | ||
| 大阪府 | 堺市 | |
| 枚方市 | ||
| 茨木市 | ||
| 八尾市 | ||
| 松原市 | ||
| 摂津市 | ||
| 高石市 | ||
| 東大阪市 | ||
| 交野市 | ||
| 兵庫県 | 尼崎市 | |
| 伊丹市 | ||
| 川西市 | ||
| 三田市 | ||
| 広島県 | 広島市 | |
| 府中町 | ||
| 福岡県 | 福岡市 | |
| 春日市 | ||
| 6級地(6%) | 宮城県 | 仙台市 |
| 多賀城市 | ||
| 茨城県 | 古河市 | |
| 利根町 | ||
| 栃木県 | 宇都宮市 | |
| 野木町 | ||
| 群馬県 | 高崎市 | |
| 埼玉県 | 川越市 | |
| 行田市 | ||
| 所沢市 | ||
| 飯能市 | ||
| 加須市 | ||
| 東松山市 | ||
| 春日部市 | ||
| 狭山市 | ||
| 羽生市 | ||
| 鴻巣市 | ||
| 上尾市 | ||
| 越谷市 | ||
| 蕨市 | ||
| 入間市 | ||
| 桶川市 | ||
| 久喜市 | ||
| 北本市 | ||
| 富士見市 | ||
| 三郷市 | ||
| 蓮田市 | ||
| 坂戸市 | ||
| 幸手市 | ||
| 鶴ヶ島市 | ||
| 吉川市 | ||
| 白岡市 | ||
| 伊奈町 | ||
| 三芳町 | ||
| 宮代町 | ||
| 杉戸町 | ||
| 松伏町 | ||
| 千葉県 | 木更津市 | |
| 野田市 | ||
| 茂原市 | ||
| 柏市 | ||
| 流山市 | ||
| 我孫子市 | ||
| 鎌ケ谷市 | ||
| 白井市 | ||
| 酒々井町 | ||
| 東京都 | 武蔵村山市 | |
| 瑞穂町 | ||
| 檜原村 | ||
| 奥多摩町 | ||
| 神奈川県 | 秦野市 | |
| 大磯町 | ||
| 二宮町 | ||
| 清川村 | ||
| 中井町 | ||
| 岐阜県 | 岐阜市 | |
| 静岡県 | 静岡市 | |
| 愛知県 | 岡崎市 | |
| 瀬戸市 | ||
| 春日井市 | ||
| 津島市 | ||
| 碧南市 | ||
| 安城市 | ||
| 西尾市 | ||
| 稲沢市 | ||
| 大府市 | ||
| 尾張旭市 | ||
| 日進市 | ||
| 愛西市 | ||
| 清須市 | ||
| 北名古屋市 | ||
| 弥富市 | ||
| あま市 | ||
| 長久手市 | ||
| 東郷町 | ||
| 豊山町 | ||
| 大治町 | ||
| 蟹江町 | ||
| 飛島村 | ||
| 一宮市 | ||
| 江南市 | ||
| 岩倉市 | ||
| 三重県 | 津市 | |
| 四日市市 | ||
| 桑名市 | ||
| 鈴鹿市 | ||
| 亀山市 | ||
| 滋賀県 | 彦根市 | |
| 守山市 | ||
| 甲賀市 | ||
| 京都府 | 宇治市 | |
| 亀岡市 | ||
| 向日市 | ||
| 八幡市 | ||
| 京田辺市 | ||
| 木津川市 | ||
| 精華町 | ||
| 城陽市 | ||
| 大山崎町 | ||
| 久御山町 | ||
| 大阪府 | 岸和田市 | |
| 泉大津市 | ||
| 貝塚市 | ||
| 泉佐野市 | ||
| 富田林市 | ||
| 河内長野市 | ||
| 和泉市 | ||
| 柏原市 | ||
| 羽曳野市 | ||
| 藤井寺市 | ||
| 泉南市 | ||
| 大阪狭山市 | ||
| 阪南市 | ||
| 島本町 | ||
| 豊能町 | ||
| 能勢町 | ||
| 忠岡町 | ||
| 熊取町 | ||
| 田尻町 | ||
| 岬町 | ||
| 太子町 | ||
| 河南町 | ||
| 千早赤阪村 | ||
| 兵庫県 | 明石市 | |
| 猪名川町 | ||
| 奈良県 | 奈良市 | |
| 大和郡山市 | ||
| 生駒市 | ||
| 福岡市 | 大野城市 | |
| 福津市 | ||
| 太宰府市 | ||
| 糸島市 | ||
| 那珂川市 | ||
| 粕屋町 | ||
| 7級地(3%) | 北海道 | 札幌市 |
| 茨城県 | 結城市 | |
| 下妻市 | ||
| 常総市 | ||
| 笠間市 | ||
| ひたちなか市 | ||
| 那珂市 | ||
| 筑西市 | ||
| 坂東市 | ||
| 稲敷市 | ||
| 桜川市 | ||
| つくばみらい市 | ||
| 小美玉市 | ||
| 大洗町 | ||
| 東海村 | ||
| 阿見町 | ||
| 河内町 | ||
| 八千代町 | ||
| 五霞町 | ||
| 境町 | ||
| 栃木県 | 下野市 | |
| 栃木市 | ||
| 鹿沼市 | ||
| 日光市 | ||
| 小山市 | ||
| 真岡市 | ||
| 大田原市 | ||
| さくら市 | ||
| 壬生町 | ||
| 群馬県 | 前橋市 | |
| 伊勢崎市 | ||
| 太田市 | ||
| 渋川市 | ||
| 玉村町 | ||
| 榛東村 | ||
| 吉岡町 | ||
| 埼玉県 | 熊谷市 | |
| 深谷市 | ||
| 日高市 | ||
| 毛呂山町 | ||
| 越生町 | ||
| 滑川町 | ||
| 嵐山町 | ||
| 川島町 | ||
| 吉見町 | ||
| 鳩山町 | ||
| ときがわ町 | ||
| 寄居町 | ||
| 千葉県 | 東金市 | |
| 君津市 | ||
| 富津市 | ||
| 八街市 | ||
| 富里市 | ||
| 山武市 | ||
| 大網白里市 | ||
| 長柄町 | ||
| 長南町 | ||
| 神奈川県 | 山北町 | |
| 箱根町 | ||
| 南足柄市 | ||
| 新潟県 | 新潟市 | |
| 富山県 | 富山市 | |
| 石川県 | 金沢市 | |
| 内灘町 | ||
| 福井県 | 福井市 | |
| 山梨県 | 甲府市 | |
| 南部町 | ||
| 長野県 | 長野市 | |
| 松本市 | ||
| 上田市 | ||
| 岡谷市 | ||
| 飯田市 | ||
| 諏訪市 | ||
| 伊那市 | ||
| 下諏訪町 | ||
| 塩尻市 | ||
| 岐阜県 | 大垣市 | |
| 高山市 | ||
| 多治見市 | ||
| 関市 | ||
| 美濃加茂市 | ||
| 各務原市 | ||
| 可児市 | ||
| 静岡県 | 浜松市 | |
| 沼津市 | ||
| 三島市 | ||
| 富士宮市 | ||
| 島田市 | ||
| 富士市 | ||
| 磐田市 | ||
| 焼津市 | ||
| 掛川市 | ||
| 藤枝市 | ||
| 御殿場市 | ||
| 袋井市 | ||
| 裾野市 | ||
| 湖西市 | ||
| 函南町 | ||
| 清水町 | ||
| 長泉町 | ||
| 小山町 | ||
| 川根本町 | ||
| 森町 | ||
| 愛知県 | 豊橋市 | |
| 半田市 | ||
| 豊川市 | ||
| 蒲郡市 | ||
| 犬山市 | ||
| 常滑市 | ||
| 小牧市 | ||
| 新城市 | ||
| 東海市 | ||
| 知多市 | ||
| 高浜市 | ||
| 田原市 | ||
| 大口町 | ||
| 扶桑町 | ||
| 阿久比町 | ||
| 東浦町 | ||
| 幸田町 | ||
| 設楽町 | ||
| 東栄町 | ||
| 豊根村 | ||
| 三重県 | 名張市 | |
| いなべ市 | ||
| 伊賀市 | ||
| 木曽岬町 | ||
| 東員町 | ||
| 菰野町 | ||
| 朝日町 | ||
| 川越町 | ||
| 滋賀県 | 長浜市 | |
| 野洲市 | ||
| 湖南市 | ||
| 高島市 | ||
| 東近江市 | ||
| 米原市 | ||
| 日野町 | ||
| 近江八幡市 | ||
| 竜王町 | ||
| 京都府 | 井手町 | |
| 兵庫県 | 姫路市 | |
| 加古川市 | ||
| 三木市 | ||
| 高砂市 | ||
| 小野市 | ||
| 加西市 | ||
| 丹波篠山市 | ||
| 加東市 | ||
| 稲美町 | ||
| 播磨町 | ||
| 奈良県 | 大和高田市 | |
| 天理市 | ||
| 橿原市 | ||
| 桜井市 | ||
| 御所市 | ||
| 香芝市 | ||
| 葛城市 | ||
| 宇陀市 | ||
| 山添村 | ||
| 平群町 | ||
| 三郷町 | ||
| 斑鳩町 | ||
| 安堵町 | ||
| 川西町 | ||
| 三宅町 | ||
| 田原本町 | ||
| 曽爾村 | ||
| 明日香村 | ||
| 上牧町 | ||
| 王寺町 | ||
| 広陵町 | ||
| 河合町 | ||
| 和歌山県 | 和歌山市 | |
| 橋本市 | ||
| 紀の川市 | ||
| 岩出市 | ||
| かつらぎ町 | ||
| 岡山県 | 岡山市 | |
| 広島県 | 東広島市 | |
| 廿日市市 | ||
| 海田町 | ||
| 熊野町 | ||
| 坂町 | ||
| 呉市 | ||
| 山口県 | 周南市 | |
| 徳島県 | 徳島市 | |
| 香川県 | 高松市 | |
| 福岡県 | 北九州市 | |
| 飯塚市 | ||
| 筑紫野市 | ||
| 古賀市 | ||
| 長崎県 | 長崎市 | |
| その他(0%) | 岐阜県 | 岐南町 |
| 笠松町 | ||
| 滋賀県 | 多賀町 | |
| 全ての都道府県1級地から7級地以外の地域 | ||
基本報酬の計算例
人員配置2.5:1・重度者受け入れの場合の計算イメージ
人員体制を整え、リハビリや入浴支援などのサービスを充実させている事例です。
事業所の情報(大阪市、生活介護)
サービス時間: 6時間以上7時間未満
障害区分: 区分5
利用定員: 21人以上30人以下
基本報酬: 833単位
地域区分: 2級地(10.98円)
主な加算
入浴支援加算: +80単位(医療的ケアが必要な利用者、または重症心身障がい者に入浴に係る支援を提供)
リハビリテーション加算(Ⅱ): +20単位(理学療法士等によるリハビリ)
食事提供体制加算: +30単位(低所得者等への食事提供)
人員配置体制加算(Ⅳ): +38単位(生活支援員等を2.5:1の配置比率で手厚く配置)
重度障害者支援加算(Ⅰ): +50単位(生活支援員の加配、研修修了者の配置、支援計画シートの作成等により重度障害者への支援体制を整備)
利用者1人が1日利用した場合
(833 + 80 + 20 + 30 + 38 + 50)単位 × 10.98円 = 11,539円(端数切り捨て)
1か月の報酬総額(1日15人利用、月22日営業の場合)
11,539円 × 15人 × 22日 = 3,807,870円
減算がある場合の計算イメージ
人員基準を満たせなくなった場合や、基準より短い時間しか開所していないケースを想定します。
事業所の情報(大阪市、生活介護)
サービス時間: 6時間以上7時間未満
障害区分: 区分5
利用定員: 21人以上30人以下
基本報酬: 833単位
地域区分: 2級地(10.98円)
適用される減算項目
人員配置基準欠員減算: × 70%(30%減額) ※サービス管理責任者や生活支援員が基準より足りない場合に適用されます。
個別支援計画未作成減算: (今回は含みませんが、これも30%〜50%減額と非常に重いです)
利用者1人が1日利用した場合
減算は「基本報酬」に対して掛け算を行い、その後に地域単価を掛けます。
減算後の単位数: 833単位 × 0.7 = 583単位(小数点以下四捨五入)
金額換算: 583単位 × 10.98円 = 6,401円(端数切り捨て)
1か月の報酬総額(1日15人利用、月22日営業の場合)
6,401円 × 15人 × 22日 = 2,112,330円
通常時(加算なし・約302万円)と比べると、月間で約91万円の減収となります。
利用者負担額の計算方法
「生活介護の算定構造」で触れたとおり、算定した報酬額は原則9割を国保連へ、残り1割を利用者へ請求します。ここでは、この1割部分(利用者負担額)が具体的にどう決まるのかを見ていきましょう。
利用者負担額は、原則として「サービスにかかった費用の1割」ですが、世帯の所得に応じて1か月あたりの負担上限額が定められており、1割相当額が上限額を上回る場合でも、それ以上の負担は生じません。負担上限月額は、世帯の収入状況に応じて次の4区分に分かれています。
| 区分 | 世帯の収入状況 | 負担上限月額 |
|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
| 低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
| 一般1 | 市町村民税課税世帯(所得割16万円未満)※入所施設利用者(20歳以上)・グループホーム利用者を除く | 9,300円 |
| 一般2 | 上記以外 | 37,200円 |
例えば、前述の「人員配置2.5:1・重度者受け入れの場合」の計算例(1日あたり11,539円)で考えると、利用者の負担額は原則としてその1割にあたる1,154円ですが、世帯が「一般1」に該当する場合は、1か月の利用者負担が9,300円を超えることはありません。事業所としては、利用者ごとの所得区分(受給者証に記載)を事前に確認し、上限額管理が必要な利用者がいないかを把握しておくことが、正確な請求につながります。
報酬算定構造の基本的な考え方や、生活介護の個別支援計画・アセスメントについてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
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よくある質問
Q. 利用者負担額の1割相当額が負担上限月額を下回る場合、負担額はどう決まりますか?
1割相当額が負担上限月額を下回る場合は、実際にかかった費用の1割が利用者負担額となります。負担上限月額は、あくまで負担額の「上限」を定めるものです。
Q. 同じ月に複数の障害福祉サービスを利用した場合、負担上限月額はサービスごとに適用されますか?
いいえ。負担上限月額は、同一世帯が利用する複数の障害福祉サービスの利用者負担額を合算した上で適用されます(高額障害福祉サービス費等による調整制度もあります)。
Q. 減算が複数同時に適用される場合、どのように計算しますか?
人員配置基準欠員減算や個別支援計画未作成減算など、複数の減算事由に該当する場合は、それぞれの減算率を基本報酬に対して重ねて(掛け合わせて)適用するのが一般的です。適用順序や計算方法の詳細は、事業所を管轄する自治体にご確認ください。
まとめ
ここまで、生活介護の報酬算定構造や単位数・利用者負担額の計算方法についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
生活介護事業所の開業準備をスムーズに進めたい、開業の手続きに不安がある、という方は、ぜひかべなしの開業支援サービスにお問い合わせください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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