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2024年に実施された障害福祉サービスの報酬改定について、生活介護ではどのような改定が行われたのでしょうか。
この記事は、厚生労働省の以下の公表されている資料に基づき、生活介護の2024年度報酬改定に関する情報をまとめています。
①サービス提供時間ごとの基本報酬の設定 ・②利用定員規模ごとの基本報酬の設定
基本報酬の設定は、よりサービス提供の実態に沿った報酬算定とするため、従来の利用定員20人以下~81人以上の中で区分ごとに単位を分ける方法から、5人以下~81人以上の中を所要時間で分け、区分ごとに単位を分ける方法により細かく変更されました。事業所の定員規模に応じた報酬単価が再編され、効率的な運営が可能な大規模事業所と、固定費負担の大きい小規模事業所のバランスを考慮して区分が整理されています。
実務としては、サービス管理責任者は個々の利用者の個別支援計画に基づき、標準的な提供時間を明確にする必要があります。短時間の利用が多い事業所は減収の可能性がある一方、長時間支援を行う事業所は適切に評価される仕組みです。
単位数の詳細はこちらのp.111~をご覧ください。
③延長支援加算の見直し
基本報酬が時間区分制になったことに伴い、延長支援加算の定義も整理されました。運営規定で定めた「標準的な提供時間」を超えて支援を行った場合に算定可能です。
一方で、前後の時間区分との重複算定は不可となっています。
例えば、9時間以上の区分を算定している場合に、さらに延長支援を重ねる際のルールなどを正確に把握しておきましょう。
④常勤看護職員等配置加算の拡充
重度障害者や医療的ケア児・者の受け入れ体制を強化するために、加算が拡充されます。
人材確保が難しい看護職を常勤で雇用する事業所を支援し、日中の医療的ケアが必要な方へのサービス品質を担保します。
⑤人員配置体制加算の拡充
より手厚いケアを評価するため、従来の人員基準を上回る配置が評価されます。手厚い「1.5:1」や「2:1」の配置を行っている事業所に対する区分が新設されました。
重度者が多い事業所において、スタッフのゆとりを持った配置を収益面でバックアップする内容となっています。
⑥入浴支援加算の創設
今回の改定で大きな目玉となった、入浴支援の個別評価です。利用者の身体状況に応じた入浴支援を行った場合に算定できます。
加算(Ⅰ)は適切な入浴支援の実施、加算(Ⅱ)は医師等と連携した「自宅での入浴」に向けた評価・練習が要件となります。この加算では、単に「お風呂に入れる」だけでなく、個別の状況に合わせた介助方法の検討が求められます。
入浴支援加算: 80単位/日
医療的ケアが必要な者又は重症心身障害者に対して、入浴に係る支援を提供した場合、1日につき所定単位数を加算する。
⑦喀痰吸引等実施加算の創設
この報酬改定において、医療的ケアの実施を直接評価する喀痰吸引等実施加算が新設されました。この加算は、認定特定行為業務従事者(資格を持った介護職員等)が喀痰吸引や経管栄養を実施した場合に算定されます。
これにより、看護師だけでなく、教育を受けた介護職員が日常的に医療的ケアを担っている現場の実態が報酬として認められました。
⑧リハビリテーション職の配置基準
生活介護における機能訓練の質を向上させるための見直しです。人員配置基準として、看護職員、理学療法士と作業療法士の他に言語聴覚士が加わりました。
⑨リハビリテーション加算におけるリハビリテーション実施計画の作成期間の見直し
リハビリテーション実施計画の作成期間が従来の3ヶ月ごとから、個別支援計画と同様に6か月ごとに変更されました。
⑩栄養状態のスクリーニング及び栄養改善の取組の充実
生活支援員や管理栄養士等の他職種と連携して、全利用者の栄養状態のスクリーニングを行うとともに、栄養状態にリスクのある利用者に対しては、個別に栄養管理を行うなどの栄養ケア・マネジメントを行った場合を評価するための加算を創設する。
栄養スクリーニング加算 5単位/回
利用開始及び利用中6月ごとに利用者の栄養状態について確認を行い、当該利用者の栄養状態に関する情報を、当該利用者を担当する相談支援専門員に提供した場合、1回につき所定単位数を加算する。
栄養改善加算 200単位/回
下記のの1.から4.までの要件全てに合致する生活介護事業所で、低栄養または過栄養状態にある利用者、またはそのおそれのある利用者が対象。 その利用者の栄養状態の改善を目的に、個別に実施される栄養食事相談などで心身の状態の維持・向上を促した場合(以下「栄養改善サービス」という。)、1ヶ月に2回まで所定単位数を加算する(3ヶ月以内のみ)。 ただし、栄養改善サービスの開始から3ヶ月ごとの利用者の栄養状態の評価の結果、栄養状態が改善せず、栄養改善サービスを引き続き行うことが必要な利用者については引き続き算定可能。
要件
- 当該事業所の従業者として又は外部との連携により管理栄養士を1名以上配置していること。
- 利用者の栄養状態を利用開始時に把握し、管理栄養士等が共同して、利用者ごとの摂食・嚥下機能及び食形態にも配慮した栄養ケア計画を策定していること。
- 利用者ごとの栄養ケア計画に従い、必要に応じて当該利用者の居宅に訪問し、管理栄養士等が栄養改善サービスを行っているとともに、利用者の栄養状態を定期的に記録していること。
- 利用者ごとの栄養ケア計画の進捗状況を定期的に評価していること。
⑪福祉専門職員配置等加算の算定方法の見直し
生活介護は、常勤職員が多く配置されていることや、常勤職員の勤続年数が長いことを適切に評価するため、福祉専門職員配置等加算(Ⅰ)または(Ⅱ)と福祉専門職員配置等加算(Ⅲ)との併給が可能とされました。
最後に
本記事は、2024年(令和6年)時点の最新資料を基に作成しています。
今後、厚生労働省より通知や資料などが公開されますので、詳細につきましては、最新情報をご確認いただきますようにお願い致します。
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