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【令和8年】障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業補助金とは?対象者や要件を解説

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【令和8年】障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業補助金とは?対象者や要件を解説

令和8年6月の臨時報酬改定が決定している障害福祉サービス事業。物価高騰や人材不足への対応として、基本報酬の調整が行われる予定です。

そんな中、報酬改定を待たずして賃金を改善する補助金を交付することで、障害福祉人材の安定化が画策されています。

この記事では、障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業補助金の概要や要件、対象範囲について解説します。

ぜひ最後までお読みください。

障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業補助金とは

障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業補助金は、令和8年の臨時報酬改定までの期間に交付される、障害福祉従事者の処遇を改善するための補助金です。

処遇改善加算を取得してもなお他職種と賃金差がある状況を鑑み、障害福祉サービスの人材流出を防ぐ目的で実施される賃上げ支援策となっています。

障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業補助金の対象

本補助金の対象は以下の通りです。

対象となる事業所

対象となる事業所は以下のいずれかに合致している必要があります。

  • 計画相談支援、地域移行支援、地域定着支援、障害児相談支援については処遇改善加算取得事業者に準ずる要件を満たす(または見込み)事業所
  • 福祉・介護職員等処遇改善加算を取得し、取り組みを推進する(または見込み)事業所

以下の事業所は対象外です

  • 令和8年4月以降に新規開設された障害福祉サービス事業所等
  • 計画書の提出時点で廃止・休止となることが明らかになっている障害福祉サービス事業所等

対象者

対象者は対象となる事業所に勤務する、福祉・介護職員以外も含む障害福祉従事者です。直接支援を行う職員だけでなく、事業所に勤務する全障害福祉従事者が対象となっています。

補助対象経費

補助金を取得した場合は、障害福祉従事者の賃金改善を新規に実施する必要があります。賃金改善は基本給・手当・賞与等のうち、対象とする賃金項目を特定した上で行います。

障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業補助金の補助額

補助額は、障害福祉従事者1人あたり平均月額10,000円相当の賃金改善が行えるよう、各事業所の報酬総額に以下のようなサービス種別ごとの交付率を乗じた金額が補助金として交付されます。

<補助額の計算式>
利用者ごとの補助額 = 基準月の障害福祉サービス等総報酬 × 交付率

※基準月の障害福祉サービス等総報酬は、基準月の障害福祉サービス等報酬総単位数(基本報酬サービス費に各種加算減算を加えた単位数)に、1単位の単価を乗じたものを指します。対象月の報酬の額に誤りがあり、過誤調整を実施した場合はその過誤調整分の単位数も含みます。
※基準月は、原則として令和7年12月です。

サービス種別 交付率
計画相談支援 47.00%
地域相談支援(地域移行支援) 47.00%
地域相談支援(地域定着支援) 47.00%
サービス種別 交付率
居宅介護 20.30%
重度訪問介護 20.30%
同行援護 20.30%
行動援護 20.30%
重度障害者等包括支援 20.30%
生活介護 11.10%
施設入所支援 22.20%
短期入所 22.20%
療養介護 22.20%
自立訓練(機能訓練) 23.00%
自立訓練(生活訓練) 23.00%
宿泊型自立訓練 23.00%
就労選択支援 11.40%
就労移行支援 11.40%
就労継続支援A型 11.40%
就労継続支援B型 11.40%
就労定着支援 11.40%
自立生活援助 11.40%
共同生活援助(介護サービス包括型) 14.10%
共同生活援助(日中サービス支援型) 14.10%
共同生活援助(外部サービス利用型) 14.10%

障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業補助金の取得要件

本補助金の取得要件は、「計画相談支援・地域移行支援・地域密着支援・障害相談支援」とその他の事業所で異なっています。

事業所タイプ 主な要件
相談支援系 処遇改善加算Ⅳ相当の要件(任用・研修・職場環境)を満たすこと
その他の事業所 既存の処遇改善加算の取得 + 区分に応じた追加取組

相談支援系(計画相談支援・地域移行支援・地域密着支援・障害相談支援)の場合

基準となる月において、処遇改善加算Ⅳの算定に準ずる(ア)~(ウ)を満たすこと。

(ア)任用要件・賃金体系の整備等

事業所は次の1から3までを全て満たすことが条件となっています。

  1. 職員の任用の際における職位、職責、職務内容等に応じた任用等の要件(職員の賃金に関するものを含む。)を定めていること
  2. 1に掲げる職位、職責、職務内容等に応じた賃金体系(一時金等の臨時的に支払われるものを除く。)について定めていること。
  3. 1及び2の内容について就業規則等の明確な根拠規程を書面で整備し、全ての職員に周知していること。

ただし、常時雇用する者の数が10人未満の事業所など、労働法規上の就業規則の作成義務がない事業所等は、就業規則の代わりに内規等の整備・周知により上記3の要件を満たしたとしても差し支えありません。

また、申請時に上記1及び2の整備を令和8年度中に行うことを誓約した場合は、申請要件の審査では基準月から当該要件を満たしたものとして取り扱うこととされます。

(イ)研修の実施等

次の1及び2を満たすこと。

  1. 職員の職務内容等を踏まえ、職員と意見を交換しながら、資質向上の目標及び下記に掲げる事項に関する具体的な計画を策定し、当該計画に係る研修の実施又は研修の機会の確保をしていること。
    • 資質向上のための計画に沿って、研修機会の提供または技術指導等(OJT、OFF-JT等)を実施するとともに、職員の能力評価を行うこと。
    • 資格取得のための支援(研修受講のための勤務シフトの調整、休暇の付与、費用(交通費、受講料等)の援助等)を実施すること。
  2. 2.1について、全ての職員に周知していること。

ただし、申請時に上記1の計画を策定し、令和8年度中に研修の実施又は研修機会の確保を行うことを誓約した場合は、申請要件の審査では基準月から当該要件を満たしたものとして取り扱うこととされます。

(ウ)職場環境等要件

「入職促進に向けた取組」、「資質の向上やキャリアアップに向けた支援」、「両立支援・多様な働き方の推進」、「腰痛を含む心身の健康管理」及び「やりがい・働きがいの醸成」の区分ごとに1以上の取組を実施し、「生産性向上(業務改善及び働く環境改善)のための取組」のうち2以上の取組を実施すること。

ただし、1法人あたり1の施設または事業所のみを運営するような法人等の小規模事業者は、㉔の取組を実施していれば、「生産性向上(業務改善及び働く環境改善)のための取組」の要件を満たすものとする。

ただし、申請時に職場環境等要件に係る取組を令和8年度中に行うと誓約した場合は、申請要件の審査では基準月から当該要件を満たしたものとして取り扱うこととされます。

<職場環境等要件>
区分 内容
入職促進に向けた取組 ①法人や事業所の経営理念や支援方針・人材育成方針、その実現のための施策・仕組みなどの明確化
➁事業者の共同による採用・人事ローテーション・研修のための制度構築
③他産業からの転職者、主婦層、中高年齢者等、経験者・有資格者にこだわらない幅広い採用の仕組みの構築(採用の実績でも可)
④職業体験の受入れや地域行事への参加や主催等による職業魅力向上の取組の実施
資質の向上やキャリアアップに向けた支援 ⑤働きながら国家資格等の取得を目指す者に対する研修受講支援や、より専門性の高い支援技術を取得しようとする者に対する各国家資格の生涯研修制度、サービス管理責任者研修、喀痰吸引研修、強度行動障害支援者養成研修等の業務関連専門技術研修の受講支援等
⑥研修の受講やキャリア段位制度等と人事考課との連動によるキャリアサポート制度等の導入
⑦エルダー・メンター(仕事やメンタル面のサポート等をする担当者)制度等導入
⑧上位者・担当者等によるキャリア面談など、キャリアアップ・働き方等に関する定期的な相談の機会の確保
両立支援・多様な働き方の推進 ⑨子育てや家族等の介護等と仕事の両立を目指すための休業制度等の充実、事業所内託児施設の整備
⑩職員の事情等の状況に応じた勤務シフトや短時間正規職員制度の導入、職員の希望に即した非正規職員から正規職員への転換の制度等の整備
⑪有給休暇を取得しやすい雰囲気・意識作りのため、具体的な取得目標(例えば、1週間以上の休暇を年に●回取得、付与日数のうち●%以上を取得)を定めた上で、取得状況を定期的に確認し、身近な上司等からの積極的な声かけ等に取り組んでいる
⑫有給休暇の取得促進のため、情報共有や複数担当制等により、業務の属人化の解消、業務配分の偏りの解消に取り組んでいる
⑬障害を有する者でも働きやすい職場環境の構築や勤務シフトの配慮
腰痛を含む心身の健康管理 ⑭業務や福利厚生制度、メンタルヘルス等の職員相談窓口の設置等相談体制の充実
⑮短時間勤務労働者等も受診可能な健康診断・ストレスチェックや、従業者のための休憩室の設置等健康管理対策の実施
⑯福祉・介護職員の身体の負担軽減のための介護技術の修得支援やリフト等の活用、職員に対する腰痛対策の研修、管理者に対する雇用管理改善の研修等の実施
⑰事故・トラブルへの対応マニュアル等の作成等の体制の整備
生産性向上(業務改善及び働く環境改善)のための業務改善の取組 ⑱現場の課題の見える化(課題の抽出、課題の構造化、業務時間調査の実施等)を実施している
⑲5S活動(業務管理の手法の1つ。整理・整頓・清掃・清潔・躾の頭文字をとったもの)等の実践による職場環境の整備を行っている
⑳業務手順書の作成や、記録・報告様式の工夫等による情報共有や作業負担の軽減を行っている
㉑業務支援ソフト(記録、情報共有、請求業務転記が不要なもの。)、情報端末(タブレット端末、スマートフォン端末等)の導入
㉒介護ロボット(見守り支援、移乗支援、移動支援、排泄支援、入浴支援、介護業務支援等)又はインカム等の職員間の連絡調整の迅速化に資するICT機器(ビジネスチャットツール含む)の導入
㉓業務内容の明確化と役割分担を行い、福祉・介護職員が支援に集中できる環境を整備。特に、間接業務(食事等の準備や片付け、清掃、ベッドメイク、ゴミ捨て等)がある場合は、いわゆる介護助手等の活用や外注等で担うなど、役割の見直しやシフトの組み換え等を行う
㉔各種委員会の共同設置、各種指針・計画の共同策定、物品の共同購入等の事務処理部門の集約、共同で行うICTインフラの整備、人事管理システムや福利厚生システム等の共通化等、協働化を通じた職場環境の改善に向けた取組の実施
やりがい・働きがいの構成 ㉕ミーティング等による職場内コミュニケーションの円滑化による個々の福祉・介護職員の気づきを踏まえた勤務環境や支援内容の改善
㉖地域社会への参加・包容(インクルージョン)の推進のため、モチベーション向上に資する、地域の児童・生徒や住民との交流の実施
㉗利用者本位の支援方針など障害福祉や法人の理念等を定期的に学ぶ機会の提供
㉘支援の好事例や、利用者やその家族からの謝意等の情報を共有する機会の提供

その他の事業所の場合

その他の事業所は、福祉・介護職員等処遇改善加算を取得し、取組を推進する(又は見込みがある)必要があります。

具体的には以下の通りです。

  • 基準月において、処遇改善加算を算定していること。ただし、基準月において処遇改善加算を取得していない場合であっても、申請時に処遇改善加算を算定している又は令和8年度中に算定することを誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月から処遇改善加算を算定しているものとして取り扱う。
  • 処遇改善加算IIIまたはIVを算定している場合は、職場環境等要件について8以上の取組を実施していること。

    ただし、基準月においてこの要件を満たしていない場合であっても、申請時に8以上の取組を令和8年度中に実施すると誓約した場合は、基準月から当該要件を満たしているものとして取り扱う。

  • 処遇改善加算IまたはIIを算定している場合は、以下のいずれかの取組を実施していること。

    • 経験・技能のある障害福祉人材のうち1人以上は、賃金改善後の賃金の見込額(処遇改善加算を算定し実施される賃金改善の見込額を含む。)が年額460万円以上であること(処遇改善加算による賃金改善以前の賃金が年額460万円以上である者を除く。)。ただし、基準月にこの要件を満たしていない場合でも、申請時にこの賃金改善策を令和8年度中に実施すると誓約した場合は、基準月から当該要件を満たしているものとして取り扱う。
    • 職場環境等要件について、14以上の取組を実施していること。ただし、基準月においてこの要件を満たしていない場合であっても、申請時に14以上の取組を令和8年度中に実施すると誓約した場合は、基準月から当該要件を満たしているものとして取り扱う。

障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業補助金の交付の流れ

本補助金の交付は、要件を満たした証明となる書類を都道府県に提出することから始まります。その後、審査を経て補助金が交付されます。交付を受けた事業所は、実績報告書を提出することで都道府県に要件の状況を伝達します。

交付までの流れ
(出展:神奈川県「【概要】障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業」p.4

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最後に

この記事は、作成時点の最新資料・情報を基に作成しています。

具体的な解釈や申請等については、その都度、最新情報をご確認いただき、自治体等へ申請・お問い合わせいただきますようお願い致します。

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この記事の執筆者
かべなしメディア編集部 株式会社エス・エム・エス

事業者への記録・請求ソフト導入支援経験者や、障害福祉・介護業界に長く携わるメンバーが在籍。障害福祉サービス事業所の開業、経営、日々の運営業務に役立つ情報を発信しています。

※掲載内容はすべて記事公開時点のものです。

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