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障害福祉サービス事業を立ち上げる際に設立する「法人」とは?種類や要件を解説

公開日: 更新日:
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障害福祉サービス事業を立ち上げる際に設立する「法人」とは?種類や要件を解説

指定障害福祉サービス事業所の開業を行う際、指定基準を満たすのと同時に必要となるのが法人の設立です。

この記事では、障害福祉事業所を立ち上げる際に設立する「法人」について、その種類や設立の要件を解説します。

ぜひ最後までお読みください。

障害福祉サービスにおける法人とは

法人とは、法律によって規定され人と同じように権利や義務の主体となることを認められている組織などを指します。

障害福祉サービスでは、開業の条件として指定基準を満たすことに加え、法人格の取得が要件となっています。

障害福祉サービスの法人の種類とメリット・デメリット

法人は大きく分けて「営利型」と「非営利型」に分けられます。

それぞれに信用の得やすさや設立のしやすさ、設立費用などに違いがあり、種類によっては税制優遇などの観点でも差異が出ています。

<法人のタイプとメリット・デメリット>

法人のタイプ 法人格 メリット デメリット 設立費用
営利型 株式会社 ・1人で設立できるため設立が容易

・信用度が高く融資を受けやすい

・合同会社に比べ印紙が高い

・社会福祉法人と比べ税制優遇が少ない

約20~30万円
合同会社 ・1人で設立できるため設立が容易

・印紙が安く設立費用も低め

・信用度は株式会社より低め

・社会福祉法人と比べ税制優遇が少ない

約6~10万円
非営利型 一般社団法人 ・営利型より信用が得やすい ・構成員への配当ができない 約11~12万円
NPO法人 ・公益性が高いため社会的信用が高い

・助成金等を受けやすい

・設立に数か月~半年かかる

・社員10名以上の確保が必須

・報告書の作成や提出義務など管理コストがかかる

0円~
社会福祉法人 ・社会的信用が最も高い

・税制優遇が手厚く、補助金等も充実

・資産要件など設立のハードルが高い

・役員構成や運営の規制が厳しく自由度が低い

約30万円〜100万円以上

※財産要件あり

ちなみに「非営利型」とは利益を上げてはいけないというわけではなく、利益を構成員(社員や株主)に配当しない、という法人形態となります。そのため、労働の対価として役員報酬や給与を支払うことは可能です。

設立費用を抑えつつスピード重視で開業を目指すなら、株式会社か合同会社がおすすめです。

障害福祉サービスの設立の要件

障害福祉事業を開業・運営していくためには、法人格を有した上で3つの要件を満たしている必要があります。

  1. 法人格を有している
  2. 人員基準を満たす
  3. 設備基準を満たす
  4. 運営基準を満たす

2.~4.については指定基準と言われる、事業所が安全・安心である状態を保つために設定された基準を満たしている必要があります。

それぞれの詳細についてはこちらの記事をご覧ください。

障害福祉サービスの法人取得後の開業までの流れ

法人格を取得したら、指定申請の準備を進めていきます。

【障害福祉事業の開業までのステップ】

  • 事業計画書の作成
  • 法人設立
  • 開業のための資金の調達
  • 物件探し・契約
  • 従業員の採用
  • 物件のリフォーム
  • 備品の調達
  • 指定申請
  • 請求ソフトの手配
  • 利用者様の獲得

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ステップ1:事業計画書の作成

事業計画書には、どのような事業を行うのかを示した事業方針や、競合となる事業所に関する情報、収支の見通しなどを記していきます。

事業計画書は、主に指定申請や金融機関から資金を借り入れる際に使用される書類です。

計画の内容が非現実的な場合は、指定申請で開業を認められない可能性や金融機関から融資を受けられない可能性などがあります。

経営者としても、この事業計画を踏まえて事業を運営していくことになるので、できる限り綿密な計画を作成するようにしましょう。

事業計画書の作成方法について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

ステップ2:法人設立

まず、会社の目的や役員、株主などを決めます。その上で、役員の同意書や定款などの登記に必要な書類を作成していきます。

書類の準備ができたら、書類を管轄の法務局へ提出し、法務局の審査を受けます。無事に審査を通過し、登記に必要な税金を納付できたら手続きは完了です。

税金については、例えば株式会社を設立する場合だと、印紙税や登録免許税などを合わせて20万円前後の費用が発生します。

また、登記手続きにおいては書類の不備がある度に、修正して書類を再提出する必要があります。

何度も法務局に行く時間を確保できない方は、行政書士などの専門家のサポートを受けるとよりスムーズに手続きを進めることができます。

ステップ3:開業のための資金の調達

障害福祉事業の開業には、一般的に法人設立費、物件準備にかかる費用、内装施工費、人件費などで、一般的に『1,000万円』ほどの資金が必要になります。

一方で、そのすべてを自分の貯蓄だけでカバーできる人は少ないでしょう。

開業に必要な資金を自分の貯蓄だけで準備できない場合は、金融機関などから借り入れを受けるケースが多いです。

障害福祉事業の資金調達方法について、 詳しくはこちらの記事をご覧ください。

ステップ4:物件探し・契約

障害福祉事業では、事務室や相談室など設備基準を満たすことができる物件を探す必要があります。

また、設備基準以外にも、現実的に支払い可能な賃料の条件や、サービスを利用する方々がアクセスしやすい立地の条件などを踏まえて物件を探していきます。

物件を探す方法として、インターネットや開業予定地域の不動産会社への相談なども行い、幅広く情報を集めましょう。

ステップ5:従業員の採用

障害福祉事業として「指定」を受けるためには、人員基準を満たさなければなりません。

そのため、ステップ8にて解説する指定申請を行う前の段階で、求人を行い、従業員を採用しておく必要があります。

障害福祉事業で必要な従業員数は、どれほどのサービス利用者数を見込んでいるかによっても変動するので、事業計画を踏まえて採用人数の目安を決めていきます。

採用方法としては、ハローワークや求人雑誌のほかに、インターネットの求人広告や人材紹介などが存在します。採用に使える費用も踏まえながら採用方法を決めるようにしましょう。

ステップ6:物件のリフォーム

障害福祉事業の「設備基準」を満たすために、訓練・作業室や相談室間の仕切りの設置、洗面所やトイレの増設など、必要に応じて物件をリフォームする必要があります。

また、「設備基準」を満たすことができていても、サービスを利用する方にとってより居心地のよい環境になるように、壁紙の張替えなどのリフォームの実施も想定しておく必要があります。

ステップ7:備品の調達

障害福祉事業所で働く従業員が使用するものとして、電話やFAX、オフィスデスクやオフィスチェア、パソコンやタブレットなどの通信機器といった備品が必要です。

また、サービスを利用する方々が使用するものとして、作業用具や机、いす、ティッシュやトイレットペーパーなどの消耗品の準備も必要です。

納品に時間がかかる場合もあるので、計画的に準備を進めていきましょう。

ステップ8:指定申請

障害福祉事業を開業するためには、「指定申請」という手続きを行い、管轄の自治体より許認可を得る必要があります。

指定申請手続きでは、各自治体によって定められている必要書類を準備・提出します。

申請書類が受理されてから指定され、開業が可能になるまでの期間は指定権者によって違いはありますが、おおむね1~2か月程度を要します。

また、指定申請の前段階として「事前相談」が必要となるケースもあるので、開業を希望する月の『3か月前〜6か月前』までには一度、管轄の自治体の担当窓口へ相談するようにしましょう。

障害福祉サービスの指定申請に必要な書類の一覧

障害福祉事業を開業する際に必要な書類の例をご紹介します。

【障害福祉事業の指定申請書類の例】

  • 指定協議事前調査シート
  • 事業計画書
  • 支援方法・組織体制の内容
  • 収支予算書
  • 運営規定
  • 事業所一覧
  • 社会福祉施設等における耐震化状況調査票
  • 社会保険及び労働保険の加入状況にかかる確認票
  • 法人登記簿謄本
  • 誓約書

自治体によって必要な書類が異なる場合もあるので、詳しくは管轄の自治体の窓口やホームページで確認するようにしましょう。

ステップ9:業務支援システムの手配

障害福祉事業では、サービス提供の対価を得るために、国保連とサービスを利用した方々へ請求する必要があります。

請求業務をスムーズに行うためにも、サービスを利用する方々への支援記録の管理ができる業務支援ソフトの導入を検討しましょう。

業務支援ソフトの機能としては、支援記録の作成や個別支援計画の管理、利用者への交付書類の管理などが中心で、ほかにも様々な機能があります。

料金や機能の種類はソフトによって異なるため、複数のソフトを比較しながら導入するソフトを決めていきましょう。

ステップ10:サービス利用者の獲得

開業する日が決まったら、開業日に向けて、事業所紹介用のパンフレットや名刺、ホームページなどを作成し、サービスを利用する方々の獲得を目的にした集客を開始しましょう。

集客方法としては、病院や地域の保健所、保健センターなどの関係機関への営業活動やSNSを活用した情報発信、WEB広告などが考えられます。

予算も踏まえながら、可能な範囲で集客活動を実施していきましょう。

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まとめ

ここまで、障害福祉サービス事業の法人設立について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

法人の設立は開業時に必ず求められますので、どの形態が自身の事業所やサービスと合うのかを検討しておきましょう。

不明点が多い場合にはぜひ、「かべなし開業支援」をご活用ください!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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この記事の執筆者
かべなしメディア編集部 株式会社エス・エム・エス

事業者への記録・請求ソフト導入支援経験者や、障害福祉・介護業界に長く携わるメンバーが在籍。障害福祉サービス事業所の開業、経営、日々の運営業務に役立つ情報を発信しています。

※掲載内容はすべて記事公開時点のものです。

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