アナログ業務・紙運用からの脱却を目指して。「かべなしクラウド」で実現した業務効率化とミス削減
- calendar_month 使用開始2025年
- person 使用人数5名(2025年11月時点)
福岡県福岡市の株式会社でかぬーて様は、早良区で「利生院」という障害福祉事業所を運営されています。
歴史ある建物を改装し、障害のある方にとっての「居場所」としての役割を果たす同事業所で、事業への想いや今後の展望、かべなしクラウドで解決した課題について塩田様にお話を伺いました。
課題
- 紙の書類が無数にあり、管理が煩雑になっていた
- 確認作業が多く、請求漏れなどミスが発生していた
- 紙とExcelデータの照合に時間がかかっていた
決め手
- 周囲の事業所でもかべなしクラウドを利用していた
- 画面が見やすく、入力が簡単で使いやすい
- 他のソフトと比べ、導入コストを抑えられる
効果
- 紙運用が減り、確認作業が格段に楽になった
- 請求時にエラーがあってもすぐに確認でき、解消しやすくなった
- 情報共有がスムーズになり、支援の質が向上した
地域への貢献を目指し、およそ築100年の古民家を改装して事業所を開業
こちらの事業所について教えてください。
当事業所は生活訓練・計画相談支援を提供する事業所として、2016年11月に開業しました。そこからさらに、2023年に自立生活援助の指定を受け、福岡県内に1件、東京都内に1件事業所を増設しました。利生院は主に精神障害のある方を対象としておりますが、知的障害・発達障害のある方も利用してくださっています。
弊社は「人々の人生をその人らしくデザインし、サポートする」を目標に、誰もが暮らしやすい共生社会の構築を目指しております。支援の際には、一個人の〇〇さんとして、個性を尊重し、その人に合わせた関わりを目指しております。
アナログな業務体制で事務作業の負荷やミスが増加
かべなしクラウド導入前の課題を教えてください。
一番の課題としてアナログな作業フローや、事業所が複数に増えたことによる請求漏れがありました。導入前は簡易入力システムを利用しており、例えば請求時には紙ベースの情報をもとに、管理用ファイルに入力していました。
転記はミスの温床になりますし、その内容が正しく入力できているか、ダブルチェックする必要があります。チェックには最低2人以上の職員が必要になるので、その作業を始めると他の業務にも影響してしまう。結局、チェック作業には職員2人、それぞれ平均1時間が費やされていました。
さらに事業所が増えたことで、複数の拠点の情報を管理する必要もでてきました。請求のミスは売上に大きく影響するため、対策が求められていました。
また、利用者個別データの管理についても課題がありました。サインをもらう紙の情報と、それを転記した情報の双方が存在しており、データが二重化。一方には記載があるが、もう一方には記載がない場合などは、その確認に余計に手間が発生してしまっていました。
このようなミスの削減や、余計な事務作業の負荷削減のため、対策を講じる必要があったんです。
導入するソフトはどのように決めましたか?
検討の際はいくつか他の会社とも比較した上で、かべなしクラウドに決めました。選定で重視したのは、請求業務が簡易入力システムより簡単にできるということ、そしてコスト面です。
また、実際にデモで使ってみたときに、とても画面が見やすかったことも決め手の一つでした。
かべなしクラウド導入で効率アップ&ミス削減を実現!
実際にかべなしクラウドを導入されて、どのような効果がありましたか?
まずは管理業務が大きく効率化しました。もちろんチェックは必要ですが、以前の2人体制で1時間程度かかっていたチェックが格段に削減されました。これにより管理者の時間も有効活用できるようになり、時間の使い方の幅が広がりましたね。
さらに「かべなしクラウド」は画面が見やすくてわかりやすいので、請求業務でエラーが発生した場合でも、すぐにどこを修正すればよいのかを把握できるため、その点でも管理が非常に楽になりました。
また、ソフトで情報を一元管理できるようになったことで、煩雑なデータ管理からも解放されています。情報の一元管理は、利用者さんが当法人の別事業所で活動を行う際にも好影響をもたらしており、ソフトを介して職員が事前に情報を把握できるため、「必要な声掛け」や「配慮」など重要事項を事前に周知・計画できるようになりました。
利用者の方々にはどのような影響がありましたか?
電子サイン機能は、我々だけでなく利用者の生活にも良い影響をもたらしてくれています。普段、電子サイン機能はタイムカードのようにタブレットを指で押す形で利用してもらっています。この形式だと利用者の皆さんにとっても新鮮味があるようで、非常に好評です。
また、以前の紙のサイン欄では欄が小さくて苦労していた方も、電子サインに移行したことにより欄が大きくなり、自分が書いた字も見やすくなったことから、サインをしやすくなったという声も聞かれています。
導入当初はスマートフォンやタブレットに慣れていない方も多かったため、そういった方にはいきなり移行せず、紙・電子双方を用意しました。2〜3ヶ月程かけ徐々に慣れ、移行できるように支援しました。
利用者一人ひとりを理解し、地域社会との繋がりをサポート
最後に、今後の展望を教えてください。
基本的にはこれまでの、個を尊重する運営方針を維持しつつ、利用者一人ひとりの地域社会への繋がりを、より具体的に支援していきたいと考えています。
昨今、障害は複雑化・多様化しています。そういった中で重要なのは、やはり「できること、得意なこと、苦手なこと」など、利用者の方々それぞれの性格や個性を理解し、それをもとに地域社会へと繋がる活動を行うことだと思っています。
そのため、利用者さんの一歩一歩をサポートしながら、それぞれの「生活」そのものに焦点を当てた支援を継続していきたいです。