かべなしクラウドで”紙なし”に!情報一元化がもたらす、きめ細やかな自立支援
- calendar_month 使用開始2023年
- person 使用人数5名(2023年9月時点)

福岡県博多区にある「りんぱれっと」は、自立訓練(生活訓練)と就労継続支援B型の多機能型事業所です。この事業所は、「かべなしクラウド」の前身となる業務支援ソフト「プロジェクトRIN」を開発した代表が開業しました。事業所運営と並行してソフト開発を進められ、まさに現場の声から生まれたシステムと共に歩んでいます。
今回は「りんぱれっと」のサービス管理責任者である佐々木様に「かべなしクラウド」でどのようにペーパーレスな事業所運営と利用者の自立支援を実現しているのかについてお話を伺いました。
課題
- より効率的で質の高い支援体制が求められている
- 多岐にわたる業務の中で、記録作成の時間確保が難しい
決め手
- Excelよりも利用者情報の管理と共有がスムーズになった
- 個別支援計画の作成が効率化できた
効果
- 職員全員で情報をスムーズに共有でき、すぐに支援に反映できる
- 情報共有がしっかりされることで、利用者が安心感を抱きやすくなった
- 契約書以外の書類はソフト内で管理でき、ペーパーレス化が実現
「自分らしくいられる場所」で確かな自立支援を提供
事業所の特徴を教えてください
りんぱれっとには、20代から30代の精神障害のある方が多くいらっしゃいます。私たちは、利用者一人ひとりの個性を尊重し、「自分らしくいられる場所」を提供することを最優先に考え、社会に出る前に意思表示や意見を伝えやすい環境で練習できるよう、日々の支援を重視しています。
そのため、特に利用者との日常会話を大切にしています。 かしこまった面談だけでなく、何気ない会話から本音や状況を把握することで、個別支援の質を高めることができるんです。精神的な自立、つまり利用者が親元を離れても自分で決めて行動できるよう、本人の意思を尊重した支援を進めています。
必要な情報にすぐアクセス!業務がスムーズになりました
職員室にはほとんど書類がありませんね!ペーパーレスな運用のコツを教えてください。
はい、ありがとうございます。ペーパーレス化の主なポイントは大きく2つあります。
まず、実績記録票はタイムカードと電子サイン機能をフル活用しています。利用者は来所時にすぐに打刻と電子サインができる仕組みです。導入前は紙にハンコやサインをいただいていましたが、電子サインへの移行はとても簡単で、利用者からも特に抵抗なくスムーズに切り替えられました。
次に、個別支援計画の作成も効率化されています。過去の記録を基にコピーして作成できるので、約30分程度で作成が完了します。 さらに、「かべなしクラウド」が計画とモニタリングの予定を自動で管理してくれるので、作成漏れがなく、非常に助かっています。ソフトで記録を作成・管理することで、紙のファイルを探す手間が一切なくなりました。 必要な情報にすぐにアクセスできるので、業務がとてもスムーズに進みます。
現在、紙で管理している書類は、利用者さんとの契約書くらいです。以前は大きなロッカー2台分が書類のファイルで埋まるほどでしたが、今ではほとんどの書類を電子化できています。
情報の共有がしやすく、支援の質が高まりました
その他の「かべなしクラウド」の活用効果を教えてください。
利用者の記録はシステムで一元管理されているため、職員全員がいつでも閲覧・共有できます。 これにより情報共有が漏れることなく、翌日からの支援に迅速に反映できるようになりました。また、毎日の終礼では、全職員で「かべなしクラウド」を見ながら記録を確認し、気になる点を質問し合うことで、個別支援計画に基づいた質の高い支援を実現しています。
りんぱれっとでは、利用者との面談を特定の担当職員を決めず、全ての職員が行います。 これにより、一人の職員に頼ることなく、多様な視点から利用者をサポートできます。利用者にとっても、様々な職員と話すことは、自分のことを話す良い練習の場になっています。
面談前には「かべなしクラウド」で過去の記録や状況をしっかり把握できるため、より利用者に寄り添った面談が可能です。利用者も自分の目標達成度や支援内容を具体的に把握できるようになって、自立への意識がより高まっていると感じています。また、「自分のことを理解してくれている」という安心感から、より積極的にコミュニケーションを取ってくれていると感じます。
ペーパーレス化や情報の一元管理のメリットを教えていただき、ありがとうございました。最後に、りんぱれっと様が目指す支援を教えてください
利用者が「自分らしく」生活し、最終的にはA型事業所や自立を目指せるよう、これからも支援を続けていきたいと思っています。そのためには、職員間で常に意識を共有し、目線合わせを行うことが重要だと考えています。
支援の面では特に精神的な自立を重視し、利用者がご自身で課題を乗り越えていけるよう、きめ細やかなサポートを続けていきたいです。
