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障害者グループホームの開業・立ち上げをこれから考えている、もしくは、開業・立ち上げをしたばかりの皆様の中には、「シフト表を効率よく作成するコツって何?」や「作成する上での注意点について知りたい」といったお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、障害者グループホーム(共同生活援助)のシフト表作成の流れについてご紹介していきます。
障害者グループホームとは?
障害者グループホームとは、障害のある方が主に食事や入浴などの日常生活の支援を受けながら、マンションや一戸建てなどで共同生活を行う障害福祉サービスです。
正式名称は「共同生活援助」といいます。
障害福祉サービスにおけるグループホームには大きく3つの種類が存在します。
グループホームのサービス種別
グループホームには大きく3つのサービス種別が存在します。
介護サービス包括型 | 日中活動サービス支援型 | 外部サービス利用型 | |
---|---|---|---|
主な対象者 | 主に休日や夜間に支援が必要な方 | 障害の程度が重く、日中も支援が必要な方 | 障害が比較的軽度な方 |
介護者 | 事業所の職員 | 事業所の職員 | 外部に委託 |
短期入所施設 | 基本なし | あり | 基本なし |
24時間体制での支援 | なし(休日、夜間のみ) | あり | なし(休日、夜間のみ) |
上記以外にも「サテライト型」と呼ばれるグループホームも存在します。
「サテライト型」では、サービスを利用する方が基本的には1人暮らしに近い形で生活しつつも、食事や余暇活動については近くの「介護サービス包括型」や「外部サービス利用型」のグループホームで行います。
障害者グループホームのシフト表の種類
障害者グループホームでは、基本的には1年を通じてサービスを利用する方が寝泊りをするため、夜間にも従業員を配置するのが一般的です。
そのため、障害者グループホームで働く従業員の勤務パターンは夜間の勤務を含めて大きく以下2つのパターンがあります。
パターン1:2交代制でのシフト
日勤と夜勤の2交代制でのシフトです。
2交代制のシフト例 | |
---|---|
日勤 | 10:00~19:00(8時間勤務、1時間休憩) |
夜勤 | 18:00~翌12:00(16時間勤務、2時間休憩) |
日勤について、利用者の外出などで日中の支援をしなくてもよい場合は人員を配置する必要はありません。
また、夜勤について、例えば4月29日の18:00から4月30日の12:00にかけて夜勤する場合、労働時間の内訳は以下になります。
- 4月29日:18:00~3:00(8時間勤務、1時間休憩)
- 4月30日:3:00~12:00(8時間勤務、1時間休憩)
この際、労働時間については、始業時間が属する日付の労働時間としてカウントされることに注意が必要です。
2交代制でのシフトのメリットは、より少ない従業員数でもシフトを組むことができる反面、夜勤の労働時間が16時間に及ぶため、従業員への体力的負担が多くなってしまいます。
パターン2:3交代制でのシフト
早番、遅番、夜勤の3交代制でのシフトになります。
3交代制のシフト例 | |
---|---|
朝 | 6:00~10:00(4時間勤務) |
夜 | 16:00~22:00(8時間勤務、1時間休憩) |
夜間 | 22:00-翌5:00(8時間勤務、1時間休憩) |
3交代制についても、特に朝の勤務時間について日中に事業所を利用する方の有無に応じて始業・終業時間を決める必要があります。
また、3交代制のメリットは、2交代制と比べて主に夜間の時間帯での労働時間が短くなる一方で、必要な従業員数も増えるため採用コストが増えたり、シフト作成の難易度が上がったりします。
障害者グループホームのシフト表作成の流れ
障害者グループホームのシフト作成は以下のようなステップで進めます。
【グループホームのシフト作成までの流れ】
- シフト表を作成するうえでのルールを決める
- 希望休を踏まえて休日を決める
- 出勤日を決める
- 業務が滞りなく回るかを確認する
- 人員配置基準を満たしているかを確認する
手順1:シフト表を作成するうえでのルールを決める
シフト表を作成するために各従業員から希望休などをつのる際、事前にシフトのルールを決めておかないとトラブルの原因になることが多いようです。
実際にトラブルが起こってしまうと、従業員からの信頼を失ったり、トラブル対応のためにより多くの時間を費やしたりする必要が出てきてしまいます。
そういったトラブル防止のために、シフトを決める上で以下のようなルールを定めている事業所が多いようです。
- 勤務希望日と希望休の申請回数に上限を設定する
- 夜勤明けの翌日は必ず公休にする
- シフト希望の提出締切日を設定する
また、もし勤務希望日や希望休を各従業員からつのる場合、従業員間で希望が重なったときのルールもセットで決めておけると安心です。
そして、事業所内のルールについては必要に応じてルールの追加や内容の変更を行ったり、スタッフの急用などについても臨機応変に対応したりするようにしましょう。
手順2:希望休を踏まえて休日を決める
従業員全員の希望休をすべて要望通りに反映するのは困難な場合も多いですが、できる限り希望休をシフト表に反映することは従業員のやりがいにもつながるため重要と言えます。
そのため、シフト表を作成する際には事前につのった希望休をもとに、先に各従業員の公休を決めるのがオススメです。
公休を決める際には、特定の期間に公休が偏りすぎないように配慮する必要があるので注意しましょう。
手順3:出勤日を決める
各従業員に休日を割り振ることができたら、次に出勤日を決めていきます。
例えば、3交代制のシフトを採用している場合には朝、夜、夜間のシフトを各従業員に割り振ります。
出勤日を割り振る上で、特に夜間の勤務の割り振りについては注意が必要です。
夜間の勤務は夜勤手当があるので報酬が増える反面、身体的・精神的に負荷が大きくなる業務なので、偏りや不公平がないように割り振らなければならないからです。
また、もし雇用時に「夜間以外の時間帯にしか勤務しない」といった取り決めをしている場合には、契約内容を踏まえた割り振りになるよう注意が必要です。
手順4:業務が滞りなく回るかを確認する
業務内容によっては、一定の実務経験やスキルが必要な場合もあります。
人によって得意な業務や苦手な業務がある場合もあるので、スタッフの能力を踏まえて、業務が滞りなく回りそうかを各営業日で確認し、必要に応じて修正しましょう。
手順5:人員配置基準を満たしているかを確認する
業務が滞りなく回ることが確認できたら、人員配置基準を満たしているかを最後に確認しましょう。
介護サービス包括型と外部サービス利用型においては、管理者のみ常勤、それ以外の職種については常勤である必要はありませんが、サービス管理責任者や世話人、生活支援員、夜間支援員といった職種に応じた人員配置基準を満たす必要があるため、人員換算上の計算には注意が必要です。
人員配置基準を満たしていない場合は減算となり、事業所として受け取れる報酬が減る場合もあるので注意が必要です。
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まとめ
ここまで、障害者グループホーム(共同生活援助)におけるシフト表作成の流れについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
シフト表の作成を効率よく行うことでより多くの時間を支援に割くことができるようになります。
また、従業員にとって納得感のあるシフト表を作成することは、仕事のやりがいやモチベーションに繋がるため重要です。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
事業者への記録・請求ソフト導入支援経験者や、障害福祉・介護業界に長く携わるメンバーが在籍。障害福祉サービス事業所の開業、経営、日々の運営業務に役立つ情報を発信しています。
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