就労移行支援体制加算は、B型事業所の利用者が一般企業等へ就職し、その後6ヶ月間継続して職場に定着した場合に算定できる加算です。
2024年度(令和6年度)の報酬改定により、事業所の基本報酬の区分(工賃実績評価か、一日の評価か等)に応じて、算定できる加算区分が(Ⅰ)〜(Ⅳ)に整理されました。
この記事では、就労継続支援B型の就労移行支援体制加算の単位数や算定要件についてまとめていますので、ぜひ最後までお読みください。
また、加算・減算は種類が多く、要件の把握が大変です。 主要な加算・減算の単位数・算定要件・注意点を一覧でまとめた資料を作成しましたので、 ぜひ日々の業務にお役立てください。
カンタン要約:就労移行支援体制加算とは?
- 就労移行支援体制加算は、就労継続支援B型事業所の利用者が一般企業等へ就職し、その後6ヶ月間継続して職場に定着した場合に算定できる加算で、令和6年度改定により加算区分が(Ⅰ)〜(Ⅳ)の4区分に整理されました。
- 加算区分は就労継続支援B型サービス費の区分(Ⅰ・Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ・Ⅴ、Ⅵ)に対応しており、単位数は事業所の定員規模と利用者の平均工賃月額によって細かく設定されています。
- 令和8年度の改定により、加算を算定できる年間の就職者数には事業所の定員数までという上限が新たに設けられました。
就労継続支援B型の就労移行支援体制加算の単位数
就労移行支援体制加算(Ⅰ)[人員配置基準 7.5:1]
| 平均工賃月額 | 定員20人以下 | 定員21人以上40人以下 | 定員41人以上60人以下 | 定員61人以上80人以下 | 定員81人以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 4万5千円以上 | 93単位 | 49単位 | 35単位 | 27単位 | 22単位 |
| 3万5千円以上4万5千円未満 | 86単位 | 44単位 | 31単位 | 24単位 | 20単位 |
| 3万円以上3万5千円未満 | 79単位 | 40単位 | 28単位 | 21単位 | 17単位 |
| 2万5千円以上3万円未満 | 72単位 | 36単位 | 24単位 | 18単位 | 15単位 |
| 2万円以上2万5千円未満 | 65単位 | 32単位 | 21単位 | 16単位 | 13単位 |
| 1万5千円以上2万円未満 | 58単位 | 28単位 | 18単位 | 13単位 | 11単位 |
| 1万円以上1万5千円未満 | 51単位 | 23単位 | 14単位 | 10単位 | 8単位 |
| 1万円未満 | 48単位 | 22単位 | 13単位 | 9単位 | 7単位 |
就労移行支援体制加算(Ⅱ)[人員配置基準 10:1]
| 平均工賃月額 | 定員20人以下 | 定員21人以上40人以下 | 定員41人以上60人以下 | 定員61人以上80人以下 | 定員81人以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 4万5千円以上 | 90単位 | 48単位 | 34単位 | 27単位 | 21単位 |
| 3万5千円以上4万5千円未満 | 83単位 | 43単位 | 30単位 | 24単位 | 19単位 |
| 3万円以上3万5千円未満 | 76単位 | 39単位 | 27単位 | 21単位 | 16単位 |
| 2万5千円以上3万円未満 | 69単位 | 35単位 | 23単位 | 18単位 | 14単位 |
| 2万円以上2万5千円未満 | 62単位 | 31単位 | 20単位 | 16単位 | 12単位 |
| 1万5千円以上2万円未満 | 55単位 | 27単位 | 17単位 | 13単位 | 10単位 |
| 1万円以上1万5千円未満 | 48単位 | 22単位 | 13単位 | 10単位 | 7単位 |
| 1万円未満 | 45単位 | 21単位 | 12単位 | 9単位 | 6単位 |
就労移行支援体制加算(Ⅲ)[人員配置基準 7.5:1・平均工賃月額による区分なし]
| 定員規模 | 単位数 |
|---|---|
| 20人以下 | 42単位 |
| 21人以上40人以下 | 18単位 |
| 41人以上60人以下 | 10単位 |
| 61人以上80人以下 | 7単位 |
| 81人以上 | 6単位 |
就労移行支援体制加算(Ⅳ)[人員配置基準 10:1・平均工賃月額による区分なし]
| 定員規模 | 単位数 |
|---|---|
| 20人以下 | 39単位 |
| 21人以上40人以下 | 17単位 |
| 41人以上60人以下 | 9単位 |
| 61人以上80人以下 | 7単位 |
| 81人以上 | 5単位 |
就労継続支援B型で算定できるその他の加算・減算については、以下の記事で一覧にまとめています。
就労継続支援B型の就労移行支援体制加算の算定要件
就労移行支援体制加算(Ⅰ)の要件
- 就労継続支援B型サービス費(Ⅰ)または(Ⅱ)を算定している事業所であること
- 前年度、当該事業所の就労継続支援B型の支援を受け、その後企業等で継続的に就労した期間が6ヵ月間に達した者が1人以上いること
- 都道府県知事または市町村長に届出を行ったこと
就労移行支援体制加算(Ⅱ)の要件
- 就労継続支援B型サービス費(Ⅲ)を算定している事業所であること
- 前年度、当該事業所の就労継続支援B型の支援を受け、その後企業等で継続的に就労した期間が6ヵ月間に達した者が1人以上いること
- 都道府県知事または市町村長に届出を行ったこと
就労移行支援体制加算(Ⅲ)の要件
- 就労継続支援B型サービス費(Ⅳ)または(Ⅴ)を算定している事業所であること
- 前年度、当該事業所の就労継続支援B型の支援を受け、その後企業等で継続的に就労した期間が6ヵ月間に達した者が1人以上いること
- 都道府県知事または市町村長に届出を行ったこと
就労移行支援体制加算(Ⅳ)の要件
- 就労継続支援B型サービス費(Ⅵ)を算定している事業所であること
- 前年度、当該事業所の就労継続支援B型の支援を受け、その後企業等で継続的に就労した期間が6ヵ月間に達した者が1人以上いること
- 都道府県知事または市町村長に届出を行ったこと
就労継続支援B型の就労移行支援体制加算の留意点
- 「企業等で継続的に就労」とは、企業等との雇用契約に基づく就労を指します。雇用形態や雇用条件は問われません。
- A型事業所等の福祉的就労への移行や施設外支援の対象となるトライアル雇用は除外となります。
- 加算を算定できる年間の就職者数は、その事業所の定員数までとなります。
- 過去3年間において、当該事業所やその他の事業所で既にこの加算を算定された利用者については、都道府県知事または市町村長が適当と認める利用者に限り対象となります。
- 通常の事業所に雇用されている利用者が、労働時間の延長や休職からの復職の際に就労に必要な知識、能力の向上のために支援を一時的に必要としてB型事業所の支援を受けた場合は、支援を受けた後に就労を継続した期間が6ヵ月に達した場合に算定の対象となります。なお、労働時間の延長の場合は就労継続支援B型の終了日の翌日、休職からの復職の場合は実際に企業に復職した日を1日目とし、その後6ヵ月に達した利用者を対象とします。
- 就労継続支援B型を経て企業等に就労した後、就労継続支援B型の職場定着支援の努力義務期間(就職した日、または労働時間の延長もしくは休職からの復職のために就労支援B型を利用した場合はサービス利用後から6ヵ月)中において労働条件改善のための転職支援等を実施した結果、離職後1ヵ月以内に再就職し、最初の企業等の就職から起算して雇用を継続している期間が6ヵ月に達した利用者も対象となります。
なお、就労継続支援A型における就労移行支援体制加算については、以下の記事で解説しています。あわせてご覧ください。
よくある質問
Q. 加算を算定した後、就職した利用者がすぐに離職してしまった場合はどうなりますか?
就職後6ヶ月間継続して職場に定着したことが算定要件となるため、6ヶ月に達する前に離職した場合は、原則として加算の算定対象にはなりません。
Q. 過去に別の事業所でこの加算の対象となった利用者が、転入・再利用した場合も算定できますか?
過去3年間に当該事業所やその他の事業所で既にこの加算の対象となった利用者については、都道府県知事または市町村長が適当と認める場合に限り算定対象となります。個別の判断が必要になるため、事前に自治体へご確認ください。
Q. 自分の事業所がどの加算区分(Ⅰ〜Ⅳ)に該当するか分かりません。どう確認すればよいですか?
加算区分は、算定している就労継続支援B型サービス費の区分(Ⅰ・Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ・Ⅴ、Ⅵ)に応じて決まります。ご自身の事業所が算定しているサービス費区分をまずご確認ください。
最後に
この記事は、作成時点の最新資料・情報を基に作成しています。具体的な解釈や申請等については、その都度、最新情報をご確認いただき、自治体等へ申請・お問い合わせいただきますようお願い致します。
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