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障害福祉サービスの個別支援計画とは?作成の目的や流れを解説【無料のひな形ダウンロード】

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障害福祉サービスの個別支援計画とは?作成の目的や流れを解説【無料のひな形ダウンロード】

個別支援計画は、利用者への支援の質を左右するだけでなく、作成プロセスに不備があると減算や運営指導の対象になるリスクもある重要書類です。

この記事では、『何をどの順番で作ればよいかわからない』『運営指導で指摘を受けたことがある』という方に向けて、作成の流れと注意点を実務ベースで解説します。

ぜひ最後までお読みください。

カンタン要約:障害福祉サービスの個別支援計画とは?

  • 個別支援計画とは、利用者への支援内容や目標、留意事項等を記載する書類です。サービス管理責任者(児発管)が作成し、運営基準で義務づけられ、未作成の場合は減算対象となります。
  • 作成は「アセスメント→原案作成→担当者会議→本案作成→説明・同意・交付→モニタリング→見直し」の流れで進みます。
  • 運営指導では日付の前後関係や記録の不備が指摘されやすく、2024年度報酬改定では会議への本人参加や相談支援事業所への交付が原則化されました。

障害福祉サービスの個別支援計画とは?

個別支援計画とは、利用者に対してどのような内容の支援を提供するのかを記載する書類です。
具体的には、利用者やその家族の生活に対する意向、総合的な支援の方針、生活全般の質を向上させるための課題、目標及びその達成時期、サービス提供する上での留意事項等を記載します。

障害福祉サービスの個別支援計画の目的

個別支援計画を作成する目的は、サービスの提供にあたって利用者個々のニーズを正確に把握し、より一貫した適切なサービスを提供することを目的として作成されます。

個別支援計画は作成しなくてもいいの?

個別支援計画の作成は、『運営基準(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準)』の第3条に定められており、作成が必須の書類となっています。

(指定障害福祉サービス事業者の一般原則)

第三条
 
利用者の意向、適性、障害の特性その他の事情を踏まえた計画(以下「個別支援計画」という。)を作成し、これに基づき利用者に対して指定障害福祉サービスを提供するとともに、その効果について継続的な評価を実施することその他の措置を講ずることにより利用者に対して適切かつ効果的に指定障害福祉サービスを提供しなければならない。

引用元:障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第171号)第3条

個別支援計画作成の時期

個別支援計画の有効期間はサービス種別により異なります。

サービス種別 有効期間
就労移行支援・自立訓練・自立生活援助 3ヵ月
療養介護・生活介護・就労継続支援A型・B型・就労定着支援・グループホーム(共同生活援助)・施設入所支援など 6ヵ月

そのため、多くのサービスでは6ヵ月に1回以上、個別支援計画の見直しが必要となります。

有効期間が切れる前に余裕をもって更新できるよう、期間満了の1ヶ月前にはアセスメントを開始し、担当者会議の日程を確保しておくことをおすすめします。

特に利用者数が多い事業所では、更新時期が重なる利用者をリスト化して計画的に管理することが重要です。

個別支援計画の作成者

個別支援計画は原則として、「サービス管理責任者(サビ管)」、障害児向けサービスの場合は「児童発達支援管理責任者(児発管)」が担当することになっています。

個別支援計画に盛り込む項目

個別支援計画には、一般的に以下のような内容を記載します。

  • 利用者とその家族の生活に対する意向
  • 総合的な支援の方針
  • 生活全般の質を向上させるための課題
  • 長期・短期それぞれの支援目標とその達成時期
  • 支援の具体的な内容
  • 留意事項 など

これらの項目は、書き方ひとつで計画の質はもちろん、運営指導での評価にも差が出ます。特に迷いやすい3つのポイントを解説します。

本人・家族の意向の書き方

「本人・家族の意向」は、支援者の解釈だけでまとめてしまうと、誰の言葉なのかが分からなくなります。本人の意向と家族の意向は分けて記載し、誰の意向かが分かるよう、できるだけ話した言葉に近い形で記録することが重要です。

NG例 OK例
社会参加をしたい 週3回は作業室に来て、人と話しながら仕事をしたい(本人談)

「(本人談)」「(ご家族より)」のように発言者を明記しておくと、誰の意向かが一目で分かります。 家族の意向は本人の意向と混同せず、食い違いがある場合はその調整の経緯も記録として残しておきましょう。

長期目標・短期目標の書き分け方

長期目標は「利用者様が最終的に目指す姿」、短期目標は「今の支援期間(3〜6か月)で達成する具体的なステップ」です。どちらも達成時期を明記することが必須です。

【就労継続支援B型の記載例】

  • 長期目標:週5日の安定した通所を継続できる(達成時期:○年○月)
  • 短期目標:服薬管理の習慣をつけ、月の欠席が2回以内におさまる(達成時期:○年○月)

「自立した生活を送る」のような抽象的な表現はNGです。何をもって達成とするかが曖昧で、モニタリングの際に達成できたかどうかを評価できないためです。目標は観察・確認できる具体的な言葉で書き、必ず達成時期とセットで記載してください。

支援内容の書き方

支援内容は「誰が・何を・どのくらいの頻度で」行うのかが分かるように書きます。担当者や頻度が抜けていると、実際の支援状況が確認しにくくなります。

【記載例】

  • 担当者:生活支援員 ○○
  • 支援内容:服薬確認と体調チェックの声かけ
  • 頻度:毎日(通所日の朝)

この「誰が・何を・どのくらいの頻度で」という型を使うと、職員間の引き継ぎもスムーズになり、運営指導での説明もしやすくなります。

障害福祉サービスの個別支援計画作成の流れ

個別支援計画は以下のような流れで作成します。

  1. アセスメント
  2. 個別支援計画の原案作成
  3. サービス担当者会議
  4. 個別支援計画の本案作成
  5. 利用者への説明・同意・交付
  6. モニタリング
  7. 計画の見直し

①アセスメント

個別支援計画を作成するにあたり、まずは利用者と面談を実施します。 その中で利用者やそのご家族が、支援に対してどのような望みがあるのか、支援を通して何を目指していきたいかなどのニーズをヒアリングします。具体的には以下のような内容を聴取していきます。

  • 利用者のできること、できないこと
  • 利用者がおかれている環境や日常生活全般の状況
  • 利用者とその家族が希望する生活
  • 希望する生活を実現するにあたっての課題

ここで注意したいのは、書類や過去の記録を確認するだけでは省令上の要件を満たさないという点です。 省令ではサービス管理責任者が利用者やその家族と直接面接することが求められており、対面(またはそれに準ずる方法)でのヒアリングが必須です。

アセスメントで注意すべき点として、利用者本人の意向と家族の意向が異なる場合があります。その場合でも、まず本人の意向を中心に据えた上で、家族の意向をどう調整するかを計画に反映させることが求められます。

本人が意思疎通に困難を抱えている場合は、日頃の支援記録や行動観察の記録も参考にしながら、本人の思いを丁寧に拾い上げる姿勢が重要です。

また、アセスメントを実施した際は、実施日時・面接した内容・面接者の氏名を必ず記録に残してください。「面接はしたが記録がない」場合、運営指導では実施していないものとして判断されます。日々の忙しさの中で記録が後回しになりがちな部分ですが、抜け漏れのないようにしましょう。

②個別支援計画の原案作成

アセスメントで得た内容を基に、サービス管理責任者が個別支援計画の原案を作成します。

③サービス担当者会議(ケース会議)

サービス管理責任者は、利用者への支援サービスに直接携わる担当者等を招集して会議を開催し、作成した個別支援計画の原案について、意見交換が義務づけられています。

会議の記録には、開催日時・出席者・議題・各担当者からの意見・決定事項を明記することが基本です。『意見交換をした』という事実だけでなく、どのような意見が出てどう計画に反映されたかまで記録することで、運営指導の際に作成プロセスの適正さを示す根拠になります。 会議の記録には、少なくとも以下の項目を残してください。

  • 開催日時
  • 出席者の氏名・職種
  • 出た意見の要点
  • 決定事項(原案への反映内容)

令和6年度の報酬改定により、この会議には利用者本人の参加が原則となりました。 事業所の都合や手続きの簡略化を理由に本人を除外することは認められません。 本人の参加が免除されるのは、以下のような「やむを得ない場合」に限られます。

  • 面会謝絶の状態にある
  • 参加を求めることで本人の状態が悪化することが見込まれる

本人の同席が難しい場合には、本人が参加する会議と、職員のみで行う会議を分けて開催することも可能です。 この場合も、それぞれの会議について開催日時・出席者・議事内容を記録に残す必要があります。本人が参加できなかった場合は、その理由もあわせて議事録に記載しておきましょう。

議論の内容は忘れずに記録に残すようにしましょう。

④個別支援計画の本案作成

サービス担当者会議での意見も踏まえて、最終的な個別支援計画を作成します。

⑤利用者への説明・同意・交付

本案を作成したら、個別支援計画の内容を利用者とその家族に説明し、文書で同意を得てから交付します。 ここで特に注意したいのが、日付の前後関係です。運営指導で最も指摘が多いのが、以下のようなケースです。

⑥モニタリング

個別支援計画を交付したら、その内容に則って利用者へサービス提供が開始されます。個別支援計画は交付されたら終わりではなく、サービス提供開始後も、事前の計画に沿った支援が行われているかどうかや、計画が利用者の状態に合っているかなどのモニタリングを行います。

⑦計画の見直し

万が一変化が認められた場合には、利用者の状況に合わせて個別支援計画の見直しを行います。見直す際には、支援内容や目標の適切さや目標進捗に対する分析などを実施して、より利用者の実状に合った内容になるよう、計画を修正します。

障害福祉サービスの個別支援計画作成の注意点

個別支援計画未作成減算

個別支援計画未作成減算は、計画が未作成の期間中の報酬が減額される仕組みで、事業所の収益に直接影響します。

特に利用者数が多い事業所ほど、複数名分の減算が重なると月間の収益への打撃が大きくなります。

減算を避けるためにも、更新期限の管理を仕組み化しておくことが不可欠です。

個別支援計画未作成減算についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。

運営指導(実地指導)での指摘

個別支援計画については、減算とともに運営指導でも指摘を受ける場合があります。指摘の多くは「計画書の内容」よりも「作成プロセスの記録」に集中しており、書類自体は整っていても、日付の前後関係がおかしい、記録が残っていないというだけで指摘・減算の対象になり得ます。

代表的な指摘は、次の3つのカテゴリーに分けられます。

1.日付・順序のミス

個別支援計画の作成には「アセスメント→原案作成→会議→説明・同意→交付」という決まった順序があります。この前後関係が崩れていると、手順を踏んでいないと判断されます。

  • 同意日が担当者会議よりも前になっている
  • 同意日が空欄になっている
  • 同意欄をあらかじめ印字していた
  • 新しい利用者の計画が速やかに作成されていない

対策:計画書に日付を記入する際、「会議→同意」の順序になっているかを確認するチェックフローを事業所内で設けておきましょう。

2.アセスメント・会議記録の記載不備

「実施した」という事実だけでは不十分で、記録が残っていなければ「やっていない」と判断されます。記録様式には、少なくとも次の項目を入れておきましょう。

記録の種類 必須の記載項目
アセスメント記録 実施日時/面接した内容の要点/面接者(サビ管)の氏名
会議議事録 開催日時/場所/出席者の氏名・職種/意見の要点

出席者欄の空欄や日時の記載なしといった些細な不備も指摘対象になります。また、令和6年度改定から会議への本人参加が原則となったため、本人が参加できなかった場合はその理由も記録に残しておきましょう。

3.モニタリングの未実施・期限超過

モニタリングは、期限を超えた場合だけでなく、記録が残っていない場合も「未実施」とみなされます。記録様式には、次の項目を入れておきましょう。

記録の種類 必須の記載項目
モニタリング記録 面接の実施日時と内容/モニタリングの結果/計画変更の必要性を検討した結果(検討日・必要性の有無・判断の経緯)

見直しが不要と判断した場合も、「見直し不要と判断した理由・日付」を記録として残しておくことがポイントです。利用者ごとにモニタリング期限をカレンダーで管理し、期限の1か月前にアラートが出る仕組みを作っておくと、見落としを防げます。

これらの指摘を防ぐための対策として、事業所内で次の3点をルール化することをおすすめします。

  1. 各プロセスの実施日時・担当者名を、記録様式に沿ってその都度記録する
  2. 個別支援計画とモニタリングの期限を一覧で管理し、期限切れが起きない仕組みを作る
  3. 減算該当の有無を月次で確認する担当者を決めておく

2024年度報酬改定で変わった個別支援計画の取り扱い

令和6年度(2024年度)の報酬改定では、個別支援計画に関する運用ルールに2つの変更が加えられました。様式そのものに変更はありませんが、「誰が会議に参加するか」「誰に計画書を渡すか」という運用面が変わっています。対応が遅れると運営指導で確認・指導の対象となる可能性があるため、必ず押さえておきましょう。

  1. 個別支援会議(サービス担当者会議)への利用者本人の参加が原則化
  2. 作成した個別支援計画を相談支援事業所へも交付する義務化

改定後に見直すべきポイント

様式は変わらなくても運用フローは変わっているため、次の2点を事業所内で確認しておきましょう。

  • 本人参加が難しい場合の「やむを得ない理由」を議事録に記録するルールになっているか
  • 相談支援事業所への交付日・送付方法を記録するフローが整っているか

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※こちらのひな形に関しては、ユーザー様の責任にてご利用ください。また、ご利用の際には、行政からの通知、事業所の最新の状況等に応じて、項目や内容を編集してください

サービス種別ごとの個別支援計画の書き方について、より詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

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よくある質問

Q. 個別支援計画と、相談支援専門員が作成するサービス等利用計画は同じものですか?

異なる書類です。サービス等利用計画は、相談支援専門員が利用者の生活全体を見渡して作成する計画で、複数の障害福祉サービスの利用調整を行うものです。個別支援計画は、各サービス提供事業所のサービス管理責任者(児発管)が、自事業所で提供する支援の具体的な内容について作成する計画です。個別支援計画は、サービス等利用計画の内容と整合性が取れている必要があります。

Q. 相談支援を利用していない「セルフプラン」の利用者の場合、相談支援事業所への交付は必要ですか?

セルフプランの利用者の場合、交付先となる相談支援事業所自体が存在しないため、この義務は生じません。 ただし、今後相談支援を利用することになった場合に備え、個別支援計画の内容はいつでも共有できる状態に整えておくことをおすすめします。

Q. 計画の有効期間中に利用者の状態に大きな変化があった場合、次回の更新時期を待たずに見直す必要がありますか?

必要に応じて随時見直しを行うことが望まれます。有効期間はあくまで最低限の見直しサイクルであり、状態の変化に応じて臨時のモニタリング・計画変更を行うことが、利用者に適切な支援を継続する上で重要です。

まとめ

ここまで、障害福祉サービスにおける個別支援計画の作成について解説してきました。
個別支援計画は利用者のサービスの質を担保し、理想の生活を実現するためにも重要な書類です。
作成プロセスやその後のモニタリングなど、減算や運営指導にも関わってくるため、作成は慎重に行いましょう。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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この記事の執筆者
かべなしメディア編集部 株式会社エス・エム・エス

事業者への記録・請求ソフト導入支援経験者や、障害福祉・介護業界に長く携わるメンバーが在籍。障害福祉サービス事業所の開業、経営、日々の運営業務に役立つ情報を発信しています。

※掲載内容はすべて記事公開時点のものです。

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